2008 Fiscal Year Annual Research Report
神経変性疾患におけるユビキチンプロテアソーム系の関与の解
Project/Area Number |
20390244
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高橋 良輔 Kyoto University, 医学研究科, 教授 (90216771)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 治久 京都大学, 医学研究科, 助教 (70332327)
川又 純 京都大学, 医学研究科, 助教 (60360814)
三澤 日出巳 慶応義塾大学, 薬学部, 教授 (80219617)
|
Keywords | アルツハイマー病 / パーキンソン病 / 筋萎縮性側索硬化症 / 神経変性疾患 / タンパク分解 / 26Sプロテアソーム / Rpt3 / Cre-lox system |
Research Abstract |
パーキンソン病・アルツハイマー病・ハンチントン病・筋萎縮性側索硬化症など多くの神経変性疾患は異常タンパク質の蓄積に起因するコンフォメーション病と考えられている。さらに異常タンパク質蓄積の原因として、タンパク質分解障害が示唆されている。今回の研究において、我々は主要な異常タンパク質分解経路の一つであるユビキチンプロテアソームシステム(UPS)で、タンパク分解を担っている26SプロテアソームのサブユニットであるRpt3を部位特異的に欠損させるマウスを作製した。本研究は、神経特異的26Sプロテアソームノックアウトマウスが、神経変性疾患モデルとなりうるかどうか検証することを目的とした。 Cre-loxPシステムを用いて、26Sプロテアソーム構成ユニットの一つであるRpt3にloxP配列を導入したマウス(floxed Rpt3マウス)を作製した。作製したfloxed Rpt3マウスへ運動神経特異的にCreを発現するVAChT-Creマウスとの交配を行い、産仔が正常に出生することを確認した。運動機能解析を行ったところ、8週齢において、前肢・後肢の握力測定、順方向のみのロタロッド測定ではコントロールと比較して差は認められなかったが、逆回転を含むロタロッド測定において、コントロールと比べて差が認められた。またコントロール群と比較して体重は減少傾向を認めた。8週齢以降のマウスにおいてコントロール個体と比較して異常なLimb Clasp反射を示し、運動ニューロン特異的なプロテアソームノックアウトで運動ニューロン変性が生じることが強く示唆された。
|
Research Products
(12 results)