2008 Fiscal Year Annual Research Report
人工無重力下で大量培養した間葉系幹細胞による虚血性損傷脳治療法の最適化
Project/Area Number |
20390246
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
松本 昌泰 Hiroshima University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (20192346)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
弓削 類 広島大学, 大学院・保健学研究科, 教授 (20263676)
大槻 俊輔 広島大学, 病院, 講師 (20418792)
山下 拓史 広島大学, 病院, 講師 (20311813)
高橋 哲也 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (00435942)
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Keywords | 脳神経疾患 / 移植・再生医療 / 虚血性脳損傷 / 動物モデル |
Research Abstract |
本研究は代替培養細胞として間葉系幹細胞を用いて虚血性損傷脳を修復することを目標とするものである。本研究では人工無重力(微小重力)環境下で間葉系幹細胞を培養する点が独創的であり、これにより未分化な状態を維持したまま幹細胞を大量に増やすことが出来る。また通常の方法で培養した幹細胞に比して、移植後の生着率ならびに組織修復能の向上が期待できる方法でもある。初年度は中枢神経系の損傷モデルとして、脊髄損傷モデルマウスを用いて幹細胞の組織修復能を評価した。GFPで標識した間葉系幹細胞は、損傷部位で増殖していたが、腫瘍形成は認められなかった。個々のGFP陽性細胞は、神経細胞またはグリア細胞の分化マーカーが陽性であり神経系の細胞への分化が確認できた。人工無重力下で培養した幹細胞を移植したマウスでは、通常の重力下で培養した細胞の移植を受けたものよりGFP陽性細胞が多く、下肢の運動機能が有意に回復した。また本研究では移植に用いる幹細胞の品質管理の一環として、テロメアの長さを測定することを計画している。無重力下でテロメア長がいかに変化するかを、ペプチド核酸プローブでテロメアを標識後、フローサイトメーターで個々の細胞について評価を行うものであり、計測を開始したところである。
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Research Products
(3 results)