2009 Fiscal Year Annual Research Report
人工無重力下で大量培養した間葉系幹細胞による虚血性損傷脳治療法の最適化
Project/Area Number |
20390246
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
松本 昌泰 Hiroshima University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (20192346)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
弓削 類 広島大学, 保健学研究科, 教授 (20263676)
大槻 俊輔 広島大学, 病院, 講師 (20418792)
高橋 哲也 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (00435942)
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Keywords | 脳神経疾患 / 移植・再生医療 / 虚血性脳損傷 / 動物モデル |
Research Abstract |
本研究は代替培養細胞として間葉系幹細胞を用いて虚血性損傷脳を修復することを目標とするものである。本研究では人工無重力(微小重力)環境下で幹細胞を培養する点が独創的であり、これにより未分化な状態を維持したまま幹細胞を大量に増やすことを目標としている。また通常の方法で培養した幹細胞に比して、移植後の生着率ならびに組織修復能の向上が期待できる方法としても期待できるものである。従来の代表的な幹細胞であるES細胞は、組織修復の目的で移植に用いる細胞の候補の一つであるが、その増殖にはフィーダー細胞もしくはLeukemia inhibitory factor(LIF)が要求され大量培養が容易ではないという欠点があった。我々は微小重力環境下で間葉系幹細胞を培養した場合に未分化が維持されることを、本研究の初年度に見いだしており、今回ES細胞を微小重力環境下で培養したところ、血清、フィーダー細胞、LIFがいずれも無い状態で(Sox2、Oct-4、Nanog遺伝子の発現が維持された)未分化な状態を維持し、通常の重力下で培養した場合より大きなスフェアが形成された。今回の結果は、微小重力下での培養があらゆる幹細胞の未分化性維持に寄与することを示唆するものである。更に必要とする幹細胞を大量に培養する簡便な方法を提供するものであり、今後iPS細胞にも適応することを計画している。また次年度(平成22年度)には組織における生着率を確認する事も計画している。
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Research Products
(4 results)