2009 Fiscal Year Annual Research Report
アディポネクチンシグナルネットワークの新たな展開と可能性
Project/Area Number |
20390254
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山内 敏正 The University of Tokyo, 医学部附属病院, 特任准教授 (40372370)
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Keywords | アディポネクチン / インスリン / AdipoR / 糖代謝 / 脂質代謝 |
Research Abstract |
我が国で死因一位の心血管疾患の主要な原因であるメタボリックシンドローム・糖尿病激増の主因が肥満に伴うアディポネクチンの低下であることを明らかにし(Nat.Med.7 : 941, 2001 ; Nat.Genet30 : 221, 2002 ; Nat.Med.8 : 1288, 2002)、その受容体AdipoR1・AdipoR2をクローニングし(Nature423 : 762,2003)、全身での遺伝子欠損マウス等を作製、AdipoR1・R2が、個体レベルにおいて、アディポネクチンの結合と作用に必須であることを示してきた(Nat.Med.13 : 332, 2007)。本研究では、全身及び組織特異的な遺伝子ノックアウト及び過剰発現の手法を用いて、AdipoR1・R2の各組織及び全身における生理的・病態生理的意義を全面的に解明するのみならず、各組織におけるアディポネクチン/AdipoR1・R2の細胞内シグナル伝達機構を明らかにすることを目的とした。 (1)糖・脂質代謝、特にミトコンドリア機能におけるアディポネクチン受容体の各組織毎での役割の解明:骨格筋特異的AdipoR1・R2欠損マウスを作製し、筋肉のAdipoR1がミトコンドリアの数・機能や運動持久力を制御していることを明らかにし、Nature(published online Mar.31, 2010)の一部として発表した。(2)動脈硬化におけるアディポネクチン受容体の生理的・病態生理的意義の解明:血管内皮特異的AdipoR1・R2欠損マウスを作製し、血管のAdipoR2が抗動脈硬化作用を有することを示した(論文準備中)。(3)肥満症で認められる脂肪組織におけるhypoxia様変化や小胞体ストレスにおけるアディポネクチン受容体の役割・意義の解明:全身AdipoR1・R2欠損マウスの脂肪組織において、脂肪細胞の数や面積について解析を進め、hypoxia様変化や小胞体ストレスのマーカーを検討中である。(4)代謝に重要な各組織におけるアディポネクチン受容体を介した細胞内情報伝達の解明:骨格筋におけるアディポネクチン/AdipoR経路によってPGC・1alphaが活性化されることを明らかにし、Nature(published online Mar.31, 2010)の一部として発表した。
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[Journal Article] Adiponectin and AdipoR1 regulate PGC-lalpha and mitochondria by Ca(2+)and AMPK/SIRT1.2010
Author(s)
Iwabu M, Yamauchi T, Okada-Iwabu M, Sato K, Nakagawa T, Funata M, Yamaguchi M, Namiki S, Nakayama R, Tabata M, Ogata H, Kubota N, Takamoto I, Hayashi YK, Yamauchi N, Waki H, Fukayama M, Nishino I, Tokuyama K, Ueki K, Oike Y, Ishii S, Hirose K, Shimizu T, Touhara K, Kadowaki T.
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Journal Title
Nature (published online Mar.31,2010)
Peer Reviewed
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[Journal Article] Reconsideration of insulin signals induced by improved laboratory animal diets, Japanese and American diets, in IRS-2 deficcient mice.2009
Author(s)
Hashimoto H, Arai T, Mori A, Kawai K, Hikishima K, Ohnishi Y, Eto T, Ito M, Hioki K, Suzuki R, Ohsugi M, Saito M, Ueyama Y, Okano H, Yamauchi T, Kubota N, Ueki K, Tobe K, Tamaoki N, Kadowaki T, Kosaka K
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Journal Title
Exp Clin Endocrinol Diabetes 117
Pages: 577-586
Peer Reviewed
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