2008 Fiscal Year Annual Research Report
骨粗鬆症コホート集団の高密度SNP解析による骨密度規定遺伝子群の同定と機能解析
Project/Area Number |
20390264
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
高柳 涼一 Kyushu University, 医学研究院, 教授 (30154917)
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Keywords | 内科 / ゲノム / 老化 / 骨粗鬆症 / 遺伝子 / 骨密度 / コホート / 全ゲノム相関解析 |
Research Abstract |
本研究は、骨密度および定量的な生活習慣・臨床情報を含む4,000名の試料を有するゲノムコホート集団について高密度SNPによる全ゲノム相関解析を実施し、骨密度に関与する遺伝子を検出する。検出された骨密度規定遺伝子の単独、あるいは複数での骨密度に対する効果を生活習慣と共に評価する。本研究により、将来の骨粗鬆症のテーラーメード医療構築の基礎データを得ることが期待される。さらに本研究は追跡研究に連結しており、検出された遺伝子の効果が時系列で検証できる。平成20年度は30万SNPチップ(Illumina社HumanCNV370-duo)を用いた全ゲノム相関解析による、骨密度を規定する日本人に特異的な遺伝子の網羅的同定を施行した。「大規模コホートに基づく生活習慣病研究教育」のゲノム疫学コホートの部分研究として、福岡市東区に在住する40〜74歳の女性を対象に骨密度検診を実行、受診女性約4,000名からなる「福岡骨粗鬆症コホート」が既に存在する。この中で、骨密度に影響する因子(1.薬内服:ビスホスホネート、SERM、VitD、ステロイドなど、2.疾患:リウマチ、膠原病、糖尿病、甲状腺、副甲状腺、悪性腫瘍、重症の肝疾患・腎疾患など、3.異常な婦入科疾患既往歴)を有する者を除き、骨密度と年齢、BMIの相関式を算出した。これを基に年齢、BMIを補正した骨密度の分布より、上位200名、下位200名をについて、SNPタイピングを施行、30個の候補SNPを検出した。この候補SNPにっいて、残り、約3,000名について骨密度との相関解析を行い、4個の候補遺伝子を検出した。
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