2008 Fiscal Year Annual Research Report
Survivinを標的とした活性型Flt3陽性造血腫瘍に対する新たな治療戦略開発
Project/Area Number |
20390298
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
福田 誠司 Shimane University, 医学部, 准教授 (30273147)
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Keywords | 急性白血病 / シグナル伝達 / トランスレーショナルリサーチ / Survivin / ITD-Flt3 |
Research Abstract |
i)ヒト急性白血病細胞株におけるITD-Flt3とSurvivinの発現 ITD-Flt3+ヒト白血病細胞株(MV4-11)をAG1296、SU5416処理によりITD-Flt3を抑制したところ、Survivin発現が減少し細胞増殖も減少した。これはSurvivinが機能的にITD-Flt3の下流に存在し、増殖に促進的に関わることを示唆する。 ii)ITD-Flt3によるSurvivin発現上昇のメカニズム解析 PI3-kinase、Akt抑制剤によりITD-Flt3によるSurvivinの発現上昇が減少した。Ras-MAPK経路抑制は、Survivin過剰発現には影響を及ぼさなかった。これらは、ITD-Flt3によるSurvivinの発現上昇にはPI3-kinase/Akt経路が関与するのに対し、Ras-MAPK経路は関わらないことを示唆する。 iii)Survivin抑制によりITD-Flt3急性白血病が遅延されるかに関する検討 ドミナントネガティブ型T34A Survivinを導入したBa/F3 ITD細胞をBalb/Cマウスに移植したところ、急性白血病の進行抑制が観察された。これは、SurvivinがITD-Flt3+急性白血病の増殖に関わることを示唆する。 iv)SurvivinノックアウトマウスとSurvivinの機能的下流に存在するp21ノックアウトマウス これらを海外共同研究者であるLM Pelus博士から輸入した。p21マウスは順調に繁殖した。これに対して、Survivinノックアウトマウスは病原体汚染があり、クリーン化を業者委託により行ったが、海外から送られた4匹のうち2匹に遺伝子型に誤りがあったため使用できず、遺伝子型が正しい2匹は不妊のため繁殖しなかった。
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Research Products
(3 results)