2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20390304
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
秋山 真志 Hokkaido University, 大学院・医学研究科, 准教授 (60222551)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 宏 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (00146672)
阿部 理一郎 北海道大学, 病院, 講師 (60344511)
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Keywords | 遺伝子 / 角化 / 魚鱗癬 / 胎児治療 |
Research Abstract |
本研究の目的は、道化師様魚鱗癬患者由来培養表皮幹細胞、ならびに、ABCA12ノックアウトマウス由来培養表紙幹細胞に、正常ABCA12遺伝子を導入し、それらの細胞から表皮、毛包を再生することにより、ABCA12遺伝子変異による重症魚鱗癬の遺伝子治療の方法論を確立すること、また、正常ABCA12遺伝子を、liposome法、naked DNA法等を用いて導入することにより、魚鱗癬病変の表現形の改善を行うことである。さらに、レチノイド、または、正常ABCA12遺伝子を胎児に投与することにより、重症型魚鱗癬罹患ノックアウトマウス胎児の治療法の開発を行うことも目指す。 平成20年度には、リポーター遺伝子としてのGreen fluorescent protein(GFP)遺伝子およびlacZ遺伝子を哺乳類遺伝子発現ベクターに組み込んだ。アデノウイルスを用いる系では、COS-TPC法に基づいて行った。レトロウイルスでは、LTRとψ配列以外のMoMLV由来の遺伝子を含まず、かつ導入遺伝子の発現にCMV-IEプロモーターが用いられているpDON-A1ベクターを用いた。バルジ細胞への遺伝子導入はアデノウイルスベクター、あるいは、レトロウイルスベクターを用いた。GP-293細胞をフラスコに播種し、翌日、リン酸カルシウム法にてβ-galactosidase遺伝子等のレポーター遺伝子を導入した。トランスフェクション後、5〜6時間後にグリセロールショックを行った。これらの細胞を2日間培養し、上清を回収した。回収した上清は25000回転、1時間半超遠心機にて遠心分離し、得られたペレットをTNE bufferにて懸濁した。4℃O/N保存し、表皮細胞培養液中に添加した。得られた遺伝子導入幹細胞培養株より、細胞懸濁液を作成した。SCIDマウスの背部を除毛し、直径1cmの円形に皮膚を切除し、そこヘシリコンチャンバーを移植し、チャンバー上部の穴から細胞懸濁液を注入した。約1週間後、チャンバーの上部を切り取り、移植部位を乾燥させることにより上皮化を促し、遺伝子導入幹細胞株よりの皮膚再生系を確立した。
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Research Products
(4 results)