2009 Fiscal Year Annual Research Report
VII型コラーゲン遺伝子改変マウスによる栄養障害型と後天性表皮水疱症の新規モデル
Project/Area Number |
20390305
|
Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
澤村 大輔 Hirosaki University, 大学院・医学研究科, 教授 (60196334)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 創 弘前大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (90281922)
松崎 康司 弘前大学, 医学部附属病院, 講師 (50322946)
|
Keywords | 表皮水疱症 / VII型コラーゲン / 基底膜 / 遺伝子治療 / マウスモデル / 自己免疫 / 皮膚 / 抗体 |
Research Abstract |
VII型コラーゲンは皮膚基底膜に存在する約300kDの構造蛋白であり,アンチパラレルダイマーを形成し、表皮と真皮の結合に寄与している。つまり、その遺伝子異常で栄養障害型表皮水疱症が,またその蛋白に対する自己抗体により後天性表皮水疱症が発症する.そのため,皮膚科領域では重要な蛋白である.本研究の目的は,コンディショナルノックアウトマウスなどの遺伝子改変マウスを用い,その2疾患の新しいモデル動物を作成し,その病態の解明や画期的治療法の開発に寄与することである. 昨年に引き続き、動物モデルの作成をおこなった。VII型コラーゲンのコンディショナルノックアウトマウスがVII型コラーゲンが破壊していない状態でも、VII型コラーゲン遺伝子の発現が障害され、表皮水疱症状と類似する臨床症状を呈することがわかった。VII型コラーゲンの通常のノックアウトマウスは2-3日しか生存せず、実験には用いることができないが、このマウスは生存可能であるので、新しい表皮水疱症状のモデルとなることがわかり、今後、各種の実験に用いることができると思われた。さらに、我々は,すでにヒトVII型コラーゲンのcDNAの全長をクローニングし,ネオマイシン耐性の発現プラスミドを作成した.そのプラスミドを293細胞に導入してG418にて選択し,stableの系を作成している.後天性表皮水疱症の実験のため、その上清にからVII型コラーゲン抗体でアフィニティーカラムを作成し,カラムに吸着されるVII型コラーゲンの大量精製を試みた。 研究は、順調に進み、来年も継続して研究計画に沿って進める予定である。
|
Research Products
(12 results)