2010 Fiscal Year Annual Research Report
未だに未同定であるIEN型IgA天疱瘡と抗p200類天疱瘡の抗原解析
Project/Area Number |
20390308
|
Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
橋本 隆 久留米大学, 医学部, 教授 (20129597)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安元 慎一郎 久留米大学, 医学部, 准教授 (10220162)
辛島 正志 久留米大学, 医学部, 講師 (70211175)
濱田 尚宏 久留米大学, 医学部, 講師 (40320204)
石井 文人 久留米大学, 医学部, 助教 (80330827)
|
Keywords | プロテオーム / 免疫学 / 蛋白質 / 遺伝子 / バイオテクノロジー / ケラチノサイト / デスモソーム / ヘミデスモソーム |
Research Abstract |
抗p200類天庖瘡の抗原がラミニンガンマ1であることをプロテオミクス手技で同定したので、ラミニンガンマ1の全長をコードするcDNAを、3分割して、PCR法で単離した。そのcDNAを大腸菌発現系ベクターに組み込み、リコンビナント蛋白を作成した。それぞれのリコンビナント蛋白に対する患者血清の反応性を免疫プロット法で確認した。その後、これらのリコンビナント蛋白を用いたELISA法を作成し、現在、至適条件を検討中である。 IEN型IgA天庖瘡の抗原解析に関しては、まず、新しいIgA抗体用の免疫沈降法を開発した。各種の培養細胞を、蛍光抗体法で検討し、KU8細胞が最も多くの自己抗原蛋白を発現していることを見いだし、この細胞を用いることを決定した。さらに、免疫沈降に用いるIgAに特異的に結合する担体を多数検討し、なかでもジャカリンセファロースとプロテインMセファロースについて詳細に検討した。その結果、プロテインMセファロースが最も特異的にIgAに結合することを見いだした。さらに、ビオチン標識細胞による一次元電気泳動を用いた免疫沈降法で、候補として、75kDa付近に2種の候補蛋白を検出した。しかし、この方法では、免疫グロブリン蛋白と分離できなかったため、2次元電気泳動法を用いて展開した蛋白で免疫プロット法を行い、この蛋白スポットを質量解析で解析した。その結果、ひとつはトランスフェリン関連膜蛋白であり、もうひとつは、IgA secretary component関連蛋白であった。その後、この2種の蛋白のcDNAをPCR法で単離した。そのcDNAを有核細胞発現系ベクターに組み込み、各種の培養哺乳細胞に導入した。現在、発現した蛋白に対する、多くの患者血清の反応を検討し、これらの蛋白が真の自己抗体である可能性を検討中である。
|
Research Products
(18 results)