2008 Fiscal Year Annual Research Report
質量顕微鏡による統合失調症脳のドパミン・グルタミン酸・ギャバ系の解析
Project/Area Number |
20390315
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
丹羽 真一 Fukushima Medical University, 医学部, 教授 (30110703)
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Keywords | 統合失調症 / 死後脳 / 質量顕微鏡 / トバミン / グルタミン酸 / GABA / プロテオーム解析 |
Research Abstract |
研究代表者はこれまで統合失調症の生物学的研究に従事する中で、その病態理解にほ死後脳組織の解析が不可欠と考え、日本初の系統的精神疾患死後脳バンクを確立し、統合失調症の有力な病因仮説に基づき、ドパミン系・グルタミン酸系・GABA系に関わる標的分子にっいて、当バンクの死後脳組織を用いて免疫組織化学的手法を用いて検証しようと試みてきた。しかし、免疫組織化学法やin situ hybridizationなど組織形態を保ちながら解析する手法は、抗体やプローブを介した間接的な検出法であり、ーサンプルから多くの物質についての解析することが困難であるため、結果として限りある貴重なサンプルを多く消費するという欠点があった。我々は、2006年10月22日に福島市において科学研究費による「第1回ブレインバンクシンポジウム」を開催し、その中で新たな手法として紹介された、岡崎生理学研究所の瀬藤光利らの質量顕微鏡法を用いることにより、前述の問題点を解決できると考え本研究を立案した。すなわち、本研究の概要は、統合失調死後脳サンプルについてドパミン関連分子、グルタミン酸関連分子、GABA関連分子を中心に質量顕微鏡による解析を行うことである。 初年度である平成20年度は、浜松医科大学に統合失調症死後脳サンプル11例、44ヵ所を送付し、質量顕微鏡法による予備的な解析を開始し、その結果と意義の協議のため、平成21年2月13日に浜松医大分子解剖学教室にて研究ミーティングを持った。また、平成21年3月18日には同教室主催の第一回質量顕微鏡法講習会に当研究室スタッフが出席した。
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Research Products
(1 results)