2010 Fiscal Year Annual Research Report
微少採血系開発及び無採血化を含むPETによるマウス神経受容体定量画像手法の構築
Project/Area Number |
20390333
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Research Institution | National Institute of Radiological Sciences |
Principal Investigator |
木村 裕一 独立行政法人放射線医学総合研究所, 分子イメージング研究センター, チームリーダ (60205002)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
外山 宏 藤田保健衛生大学, 医学部, 准教授 (90247643)
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Keywords | 分子イメージング / 核医学 / 脳 / トランスレーショナルリサーチ |
Research Abstract |
本年度は、H21年度までに確定した微少採血・血漿分離・放射能濃度測定システムに対して製品化を視野に入れた設計細部の検討、それに基づいた試作機の製作、およびその精度評価を実施した。また精度検証のための実験では、木村所属の放医研と、外山が実験を行っている国立長寿医療研究センターの2箇所で実施することで、実測システムとしての頑健性や使い勝手も合わせて検証した。その結果、微小体積血液血漿中放射能濃度測定のためのシステムが完成した。今後は、採血の自動化および微小血液を使用した代謝物分析方の開発を進める。また開発システムの概要は、2011年5月に開催される日本分子イメージング学会大会において、Work-In-Progressとして、共同研究先である島津製作所より発表を行う。また、マウスからのPETデータに対する定量解析及び無採血化に必要なデータ処理を行うための前処理としてデータ中の雑音の除去が必要となるが、H21年度までにMAP推定及びBayes推定に基づいて動態モデルに関する先験情報を使用するノイズ除去アルゴリズムを検討してきた。MAP推定については結果が確定し、総分布体積をLogan plot法を用いて算出した場合、雑音除去を実施しない場合は25~69%あった総分布体積の過小評価が3.2~5.0%まで減少したことから、提案アルゴリズムの有効性が示唆された。またこの成果は、SPIE11 Medical Imaging Conference (Florida,USA)で発表した。またBayes推定を用いたノイズ除去については、その性能評価に問題が残っており、引き続き検討を進める。
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