2010 Fiscal Year Annual Research Report
胆道系悪性腫瘍の腫瘍表面分子を標的とする新しいイムノトキシン療法の開発
Project/Area Number |
20390339
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
正田 純一 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (90241827)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川上 浩司 京都大学, 大学院・医学研究科, 教授 (70422318)
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Keywords | 肝内胆管癌 / サイトトキシン / インターロイキン-4 / 緑膿菌毒素 / 分子標的治療 |
Research Abstract |
ヒト胆嚢癌,肝外胆管癌と肝内胆管癌組織を用いた検討により,半数以上の症例において,IL-4受容体を過剰発現することが明らかとなった.正常胆嚢組織正常胆管組織においてはIL-4受容体の発現は認めず,IL-4受容体は胆道癌における新規標的分子になりうる可能性が示唆された.ヒト胆道癌細胞株を用いた検討では,サイトトキシン療法(IL-4-PE)の良好な細胞障害が8種中4種で認められ,そのうち2種では非常に高い感受性を示した.ヌードマウスを用いた担癌モデルにおいては,皮下腫瘍モデルのみならず,腹膜播種モデルにおいても,IL-4-PEの良好な抗腫瘍効果が観察された.これらのことより,IL-4-PEは胆道癌に対する.新規分子標的治療として有用である可能性が示唆された。そこで最終年度には,研究分担者の川上らと今後の癌医療に向けた次世代の抗癌サイトトキシンの開発を手がけてきた.近年,細胞殺傷能力を有するペプチドの存在が報告されているが,陽イオン抗菌ペプチドは,陰イオンに電荷しているがん細胞膜には結合しボア形成により毒性を発揮するが,哺乳類細胞は電荷が両性であることより障害をきたさない.癌細胞表面.特異的な「弾頭ペプチド」と癌細胞膜融解による細胞殺傷効果を有する「爆薬ペプチド」を組み合わせ,抗癌活性を有する新規キメラペプチドを見出すことに成功した.この一群を「キメラペプチド」と命名した,胆道癌に高発現するIL-4受容体に対するキメラペプチドを作製し,胆道癌細胞を用いた実験を施行したところ,IL-4-PEと同様に高い抗腫瘍効果が確認された.今後,担癌動物モデルにおける安全性と抗腫瘍効果について検討を行う計画を立案中である
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Research Products
(5 results)