2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20390341
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
久保 肇 Kyoto University, 医学研究科, 講師 (50362520)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小濱 和貴 京都大学, 医学研究科, 助教 (50322649)
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Keywords | 癌幹細胞 / 転移 / 大腸癌 / 分子標的 / 創薬 |
Research Abstract |
I.大腸癌幹細胞が本当に実体として存在するのか?実体として存在するが、誘導できることがわかった。 1)間質細胞によるtumor initiationの誘導 (1)星細胞によってtumor initiationできた。 (2)他の間質細胞では、できなかった。 2)CD133+大腸癌細胞の癌幹細胞としての再現性 (1)CD133+細胞では、tumor initiationし、CD133-細胞では、できなかった。 (2)星細胞との共培養によって、CD133-細胞でコロニー形成能を誘導した。 (3)CD133-細胞と星細胞の共培養にて、CD133+細胞が誘導された。 II. 癌幹細胞の分子標的治療は可能か? 1)CXCR4 inhibitorによって癌幹細胞の能力が抑制された。 2)薬剤パネルを用いて、上記の実験で抑制効果を示す薬剤を選択した。AMD3100が選択された。 3)podoplanin+間質細胞とpodoplanin-間質細胞をマイクロアレイ解析にて比較し、癌幹細胞誘導因子候補を抽出した。詳細はまだ明示しない。 III. 肝臓への転移モデルへの応用 1)肝転移モデルの確立 (1)HCT116大腸癌株を用いたモデルで、AMD3100が肝転移を抑制した。 [重要性] 癌幹細胞の存在と、間質細胞による誘導型の癌幹細胞の存在を明らかにした。iPSと同様の現象が発癌過程にもあるかもしれないことが示唆され、意義は大きい。また、この研究では、その過程が転移において起こっていることが示された。転移抑制薬を選択する概念を提示した重要性も大きい。
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Research Products
(2 results)