2009 Fiscal Year Annual Research Report
肝転移腫瘍に対する腫瘍溶解性ウイルスの血管内投与の開発
Project/Area Number |
20390354
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
中尾 昭公 Nagoya University, 大学院・医学系研究科, 教授 (70167542)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
粕谷 英樹 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (00402636)
竹田 伸 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (20314015)
杉本 博行 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (20437007)
野本 周嗣 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (40300967)
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Keywords | 癌 / ウイルス / 転移性肝癌 / 腫瘍溶解性ウイルス / HF10 |
Research Abstract |
1)In vitroにおいて各種cell lineを使用してリピオドールとのエマルジョンがウイルスの感染に与える影響について検討した。リピオドールとのエマルジョンはMediumが過剰に豊富であっても有効にウイルスをcellに吸着させる事ができた。リピオドールがウイルスの吸着に有効に働く事を示した。この結果は実際の血流の中での有効性の評価に繋がる物と考える。 2)In vivoでcontrolとリピオドールエマルジョンウイルスとウイルス単独群での血管内投与後の各種血液抗体に与える影響について検討した。ウイルスに対するIgGの上昇をリピオドールエマルジョンウイルス群は抑制したがIgE, IgMでは有意な抑制は見られなかった。また、CD4/8比率の低下をリピオドールエマルジョンウイルス群は抑制した。ウイルスが直接血液に触れるのをリピオドールでコーティングする事によって生じた差異であると思われる。このことは将来、ウイルスの投与によって抗体を獲得した患者さんへの再投与における有効性を示した物と考える。 3)In vivoで担癌マウスを用いて門脈注入したリピオドールエマルジョンウイルスによる生存率の改善について検討した。ウイルスに対する抗体を持たない群ではウイルス単独群と同じ生存率の改善を示した。次にウイルス抗体を保有する群での実験を予定しており抗体保有群ではリピオドールエマルジョンウイルスがウイルス単独群よりも有効に生存率を改善できる可能性を示唆している物と考える。
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Research Products
(3 results)