2010 Fiscal Year Annual Research Report
生物学的特性に基づいた多経路制御による膵癌治療の基盤的研究
Project/Area Number |
20390355
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
土井 隆一郎 京都大学, 医学研究科, 非常勤講師 (20301236)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川口 義弥 京都大学, 医学研究科, 講師 (60359792)
増井 俊彦 京都大学, 医学研究科, 非常勤講師 (20452352)
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Keywords | アポトーシス / サバイビン / トレイル |
Research Abstract |
単純ヘルペスウイルス-1の突然変異株であるd120をベースに、サバイビンプロモーターにより単純ヘルペスウイルス-1の初期転写因子であるICP4がドライブされる制限増殖型単純ヘルペスウイルス-1ベクター(d120.surv)を作成した。さらにサバイビンプロモーターの上流に4f2 enhancerを組み込んだd120.survEを作成した。characterの明らかな代表的な膵癌細胞株を用いサバイビンプロモーター活性を検討したところ397bpサバイビンプロモーターの活性はサバイビンmRNA発現量と相関し,放射線照射に反応してサバイビンプロモーター活性が増大した。4f2 heavy chain enhancer蛋白の存在下でサバイビンプロモーターの活性がさらに増強された。放射線耐性株Panc-1/Rad15,AsPC-1/Rad10は元株に比してサバイビン蛋白が強発現していた。さらにサバイビンプロモーター活性が増大していた。single-step growth curveを検討したところ、膵癌細胞ではd120.surv,d120.survE,HrR3は時間依存性にtiterが増加し、サバイビン陰性のHUVECではtiter増加はなかった。膵癌細胞と対照としてHUVECをd120.surv,d120.survE,HrR3を様々のMOIで感染させ、3日目、6日目にWST-8で生細胞数を計測したところHUVECの生細胞数は不変または増加に対し、膵癌細胞はMOI依存性に3日目、6日目ともに生細胞が減少した。殺細胞効果は株細胞のサバイビンプロモーター活性の強さに比例した。
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