2010 Fiscal Year Annual Research Report
悪性グリオーマにおけるWT1免疫療法・化学療法併用新規集学的治療法の開発
Project/Area Number |
20390384
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Research Institution | Hyogo College of Medicine |
Principal Investigator |
泉本 修一 兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (40324769)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坪井 昭博 大阪大学, 医学系研究科, 寄附講座准教授 (10372608)
橋本 直哉 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (90315945)
木下 学 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (40448064)
森 鑑二 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (50360269)
友金 祐介 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (10412008)
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Keywords | 悪性グリオーマ / 膠芽腫 / WT1 / 免疫療法 / がんワクチン療法 |
Research Abstract |
初期化学療法に同期した集学的治療のひとつとしてWT1免疫療法を行う妥当性、安全性および相乗効果を、詳細な免疫担当細胞の機能解析を行い総括した。(1)悪性神経膠腫患者におけるWTl特異的T細胞の割合と数が、テモゾロミド・放射線(TMZ/RT併用療法)によりどのように変化するかを調べた。結果、WTl特異的T細胞は治療前0.196%が、TMZ/RT併用療法6週終了後に0.256%と上昇傾向を示した。Treg細胞の割合はWT1療法前が4.83%からTMZ/RT併用療法6週終了後には7.50%と増加したが、絶対数は有意な変化を示さなかった。(2)「悪性神経膠腫に対するテモゾロミド併用WT1ペプチドワクチン療法の第I相臨床多施設共同研究」を平成22年5月から実施し、6名に対してその安全性・有効性を検討した。TMZ/RT初期治療終了後にTMZ5日間連続投与を1カ月ごとに繰り返し、その間にWT1を毎週計7回投与し、安全性を評価、有効群はその後も継続して2週間に1度投与を繰り返した。結果、安全性は確保され、併用による有意なリンパ球総数の減少は見られなかった。(3)WT1ペプチド投与による有効性とWT1特異的CD4陽性ヘルパーT細胞の免疫応答との関係を解析した。すなわちWT1CTL epitope投与によって反応したWT1特異的CD4陽性ヘルパーT細胞からのIFN-γ、IL-10の発現量をRT-PCRにより評価した。結果、WT1ペプチドワクチン療法有効群はワクチン投与4週間後から投与終了後にかけてIL-10typeのヘルパーT細胞の反応からIFN-γtypのヘルパーT細胞の反応にシフトしていた。(4)総括すると、WT1特異的T細胞はTMZ/RT併用療法によって、数は有意に減少したが割合は増加傾向を示し、その後のTMZ維持療法中、一部の患者で増加した。TMZ維持療法中にWT1免疫療法を行うことにより効果的に抗腫瘍効果が誘導される可能性が考えられた。
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Research Products
(19 results)