2009 Fiscal Year Annual Research Report
中枢神経原発悪性リンパ腫に対するゲノム情報を基盤とした新たな診断学、治療学の展開
Project/Area Number |
20390392
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
山中 龍也 Kurume University, 先端癌治療研究センター, 教授 (20323991)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西尾 和人 近畿大学, 医学部, 教授 (10208134)
池中 一裕 自然科学研究機構, 生理学研究所, 教授 (00144527)
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Keywords | 癌 / 脳神経疾患 / マイクロアレイ / 糖鎖 / 分子標的療法 / 脳腫瘍 / 臨床 |
Research Abstract |
中枢神経系原発悪性リンパ腫(PCNSL)は中枢神経系に原発する節外性非ホジキン型リンパ腫で、多くはB細胞リンパ腫である。High dose Methotrexate(HD-MTX)の化学療法はPCNSLに広く用いられるレジメンである。しかしながら、本治療法の問題点として、1)生存率の向上が見られたが、5年生存率は約30%と、全身性非ホジキン病と比べ、治療成績は不良である。2)副作用として晩発性の神経毒性がある。3)MTXに感受性を示さない腫瘍が20%以上はある。4)多くは再発し治療抵抗性となり、新たな治療スケジュールの開発が待たれている 今回の研究では、HD-MTX療法を施行したPCNSL腫瘍組織のゲノム解析を行うことにより、 1)HD-MTXに感受性を示し、予後良好な腫瘍に高発現する遺伝子群を同定。 2)治療の標的となりうる遺伝子を選択し、分子標的薬剤、抗体、ペプチドワクチン、siRNAなどの創薬に向けた研究を展開する。 3)PCNSLの幹細胞を樹立し、MTXに対する耐性株を樹立し、薬剤耐性の分子機構について検討する。耐性克服による治療法の確立に向けた研究を展開する。 などを目的とする。 対象症例について臨床サンプルと情報の収集を行っている。すなわち、治療法、治療効果、副作用、転帰について詳細な検討を行っている。また、組織から幹細胞の培養樹立を行っている。Laser capture microdissectionを用いて組織から腫瘍細胞を取り出し、腫瘍細胞からRNA,DNAを抽出し、GeneChip, CGHアレイ解析を行っている。さらに、糖鎖の解析を進めている。以上の解析を順次進めている。
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