2008 Fiscal Year Annual Research Report
骨吸収抑制剤の開発を目指した破骨細胞形成シグナルの解明
Project/Area Number |
20390393
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
井上 純一郎 The University of Tokyo, 医科学研究所, 教授 (70176428)
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Keywords | 破骨細胞 / リウマチ / 骨粗鬆症 / RANK / 創薬 |
Research Abstract |
破骨細胞形成特異的シグナル同定のためHCR結合タンパク質の探索を計画した。はじめに酵母ツーハイブリット法や免疫沈降法を実施する際のベイトの検討を行った。当研究室田口ら(Genes Cells,2009)が決定したHCRにFLAGタグを結合させたペプチドをレトロウイルスにより破骨前駆細胞に発現させたところ、RANKL刺激による破骨細胞誘導が顕著に抑制されるとともにNF-kBやNF-ATc1等RANKL刺激依存的な活性化も抑制された。これらの結果は、用いた長さのHCRペプチドにシグナル伝達に必要なタンパク質が結合している可能性を強く示唆している。この結果に基づいて、現在酵母ツーハイブリット法、免疫沈降法によるHCR結合タンパク質の探索に加えて、大腸菌で調整したリコンビナントHCRペプチドを用いたアフィニティーカラムクロマトグラフィーによる結合タンパク質精製を実施している。一方、RANK受容体の細胞内局在については、RANKの細胞質内領域に蛍光タンパク質Venusを融合させたキメラタンパク質を破骨前駆細胞に発現させ、RANKL刺激することによりRANKが刺激依存的にエンドゾームへ移動することが明らかとなった。現在、HCRを欠損させたキメラタンパク質を同様な実験系を用いてその刺激依存的な挙動を解析している。また、Raw細胞における遺伝子発現抑制については、shRNAの標的配列に依存するものの成功しつつあり、今後さらに条件検討を進める。骨吸収抑制剤のスクリーニング系についてはNF-kBの制御下で蛍光タンパク質を発現するレポーターをRaw細胞に発現させ、条件検討を行っている。
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Research Products
(11 results)