2008 Fiscal Year Annual Research Report
運動器疾患感受性遺伝子の機能解明に立脚した軟骨変性治療
Project/Area Number |
20390395
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
木村 友厚 University of Toyama, 大学院・医学薬学研究部(医学), 教授 (80167379)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川口 善治 富山大学, 大学病院, 講師 (00262527)
関 庄二 富山大学, 大学院・医学薬学研究部(医学), 助教 (00432112)
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Keywords | 軟骨 / 椎間板 / 変性 / 疾患感受性遺伝子 |
Research Abstract |
マウスCILP遺伝子をクローニングし、異なる軟骨部位(髄核、椎間板、関節軟骨)に発現させたTgマウス系統453mCILPIntと742mCILPを作成した。また発現解析のための抗mCILP抗体を作成した。これらの複数のマウス系統を維持すると同時に、各マウス組織におけるtransgeneの発現をRT-PCR並びに抽出蛋白の解析で明らかにした。さらに生後8ヶ月目までの骨格を、頚椎・腰椎、および膝関節を中心に形体学的(軟X線、MRI、組織)に検討した。その結果、これらのマウスでは顕著な骨格異常はなく正常の成長を遂げること、軟X線レベルでは早期の脊椎症や関節症の変化は出現しないこと、一方で椎間板髄核特異的にCILPを発現させた453mCILPIntでは、椎間板変性を示すMRI上の輝度変化が有意に早期に認められることが明らかとなった。また組織学的にも加齢によってCILPにより椎間板変性が軽度enhanceされていることがin vivoで初めて明らかとなった。このマウス系統を使用し、疾患感受性遺伝子CILPに加えての環境要因として、頚椎には棘突起・靭帯切除による力学的要因を追加し、更なる椎間板変性促進・脊椎症の誘導についての解析研究を開始した。
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