2008 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者の運動機能評価の長期縦断的研究と運動機能向上に関する介入プログラムの開発
Project/Area Number |
20390397
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
長谷川 幸治 Nagoya University, 大学院・医学系研究科, 准教授 (50208500)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八田 武志 関西福祉科学大学, 健康福祉学部, 教授 (80030469)
松山 幸弘 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (20312316)
山口 仁 名古屋大学, 医学部附属病院, 医員 (00420381)
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Keywords | 運動器疾患 / コホート / 骨粗鬆症 / 変形性関節症 / 転倒 / 下肢筋力 / QOL / 認知機能 |
Research Abstract |
高齢者の運動機能の維持・向上は医療・介護費用を低減させる重要度が高い社会的要請である。高齢者の運動機能維持・向上のために生活習慣や身体特性を26年間記録されているコホートを用いた住民検診で集積したのべ4000名の資料から10年間の長期縦断的研究を行い、運動器機能の悪化因子を解析することを目的とした。 2008年8月にY町での住民検診を行い、約650名に対して10年間の縦断的調査研究をおこなった。本研究の結果では3つの運動機能疾患は生命予後に有意に関連していた。すなわち骨粗鬆症、変形性膝関節症、変形性脊椎症と診断された住民とこれらの疾患がない住民と比べてOR約2.0倍も死亡率が高かった。運動器疾患があると生命予後が悪いことがわかった。このことを確認するために、さらに3年間で症例を追加して約1500名の住民での骨粗鬆症、変形性膝関節症、変形性脊椎症と生命予後の解析を行う。もう一つの成果は、1997年から2006年までの10年間に受診した住民の膝検診から膝関節症の評価、骨棘形成の進展、左右差が解明できた。すなわち、膝関節症(大腿・脛骨関節)は左側から悪化することを発見した。レントゲン評価を再度確認して、左右差が生ずる原因(生活習慣、運動習慣)について考察する。また2008年11月に運動機能維持・向上プログラムを開発にためには運動機能と認知機能(記名力、計算力)介入をY町で約80名に対して、適切な運動介入を行った。 今後の予定は、2009年から3年間で総計約1500名以上の10年間の長期縦断的調査を多数の運動機能評価を用いて行う。さらに運動機能・平衡機能を改善する生活習慣や運動の開発、転倒予防運動の開発、高次脳機能の改善法などによる高齢者運動器機能の維持・向上プログラムを開発する。
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Research Products
(4 results)