2009 Fiscal Year Annual Research Report
骨軟部肉腫の新規腫瘍抗原を標的としたペプチドワクチン療法の開発
Project/Area Number |
20390403
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
和田 卓郎 Sapporo Medical University, 医学部, 准教授 (00244369)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 昇志 札幌医科大学, 医学部, 教授 (50158937)
山下 敏彦 札幌医科大学, 医学部, 教授 (70244366)
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Keywords | 骨肉腫 / 滑膜肉腫 / ペプチドワクチン / 肉腫幹細胞抗原 / PBF / ノックアウトマウス / 癌抗原 |
Research Abstract |
I. 滑膜肉腫のペプチドワクチン療法の第1相臨床試験 SYT-SSX改変ペプチドワクチン(1mg/body)+インターフェロンαの併用投与プロトコールを進行期滑膜肉腫2例に実施した.1例に重篤な有害事象として脳出血が発生した.ワクチンとの因果関係は不明である(厚労省に報告済み).抗腫瘍効果は1例がPD (progressive disease)であったが,他の1例はSD(stable disease)であった.すなわち2例中1例に抗腫瘍効果が認められた. II. 骨肉腫に対するPBFペプチドワクチンの第1相臨床試験 PBFペプチド1mgを不完全フロイントアジュバントと併用するプロトコールを進行期骨肉腫2例に実施した.皮膚掻痒感以外に有害事象は認められなかった.抗腫瘍効果は2例ともにPDであった. III. がん細胞異的CTLクローンの樹立と骨軟部肉腫幹細胞抗原の同定 Side populationとして分離した悪性線維性組織球腫細胞株MFH2003由来癌幹細胞を用いて,自家末梢血単核球を繰り返し抗原刺激している.その後は,得られたリンパ球をクローン化し,自家CTLに認識される癌幹細胞抗原をcDNAライブラリ発現クローニングで同定する. IV. ノックアウトマウスを用いた骨肉腫抗原PBFの生物学的機能解析 理化学研究所との共同研究としてPBFノックアウトマウスを作製した.F1マウス(pbf+/-)を得て,genotype PCRとsouthern blottingによるF1マウスgenome DNA解析を行った.現在ホモノックアウトマウス(pbf-/-)を得るために交配中である.
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Research Products
(18 results)