2011 Fiscal Year Annual Research Report
骨軟部肉腫の新規腫瘍抗原を標的としたペプチドワクチン療法の開発
Project/Area Number |
20390403
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
和田 卓郎 札幌医科大学, 道民医療推進学講座, 特任教授 (00244369)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 昇志 札幌医科大学, 医学部, 教授 (50158937)
山下 敏彦 札幌医科大学, 医学部, 教授 (70244366)
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Keywords | 骨肉腫 / 滑膜肉腫 / ペプチドワクチン / 癌免疫 / 腫瘍抗原 / 幹細胞 / 融合遺伝子 / 類上皮肉腫 |
Research Abstract |
1.滑膜肉腫に対するSYT-SSXペプチドワクチン療法の第1相臨床試験 登録症例数が予定の21例に達し,試験を終了した。有害事象として,発熱が14例,脳出血が1例(2009年度に報告済み)に認められた。ペプチド特異的CTLの誘導は7例(33%)に認められた。抗腫瘍効果に関しては,7例(33%)がSD,14例(67%)がPDであった。1例で48%の腫瘍縮小が認められ,2例で4年以上の長期生存が得られた。 2.骨肉腫に対するPBFペプチドワクチン療法の第1相臨床試験 本年度はA24.2ペプチド投与例4例,A2.2ペプチド投与例1例が登録された。有害事象として発熱が1例に,白血球減少が1例に認められた。抗腫瘍効果はSDが1例,PDが4例であった。 3.骨肉腫抗原ペプチド/HLA-class I分子複合体を認識する人工抗体の作製 抗原ペプチドとHLA-class I分子の複合体を特異的に認識する人工抗体をヒト型scFvファージディスプレイライブラリを用いてクローニングした。1クローンで抗原提示細胞表面上のペプチドとHLA class I分子の複合体をFACSで検出できた。人工抗体によるペプチドワクチン症例の選択が可能性になる。 4.新規肉腫幹細胞株の樹立と免疫学的特性の解明 類上皮肉腫細胞株ESXからALDEFUOR解析を用い,肉腫幹細胞を単離した。cDNA microarrayによる遺伝子発現プロファイリングを行い、癌幹細胞集団が膜タンパクCD109を高率に発現していることを見出した。 5.骨軟部肉腫の新規転座融合遺伝子の同定 類上皮肉腫細胞株ESXから、SOLiD^<TM>Systemを用いてmate pairライブラリのペアーエンド解析による構造異常を検出した。ESXの遺伝子再構成は8%と高頻度に起こっており、融合遺伝子の候補となる遺伝子ペアを50ペア同定した。今後RT-PCR,FISHにより融合遺伝子の存在を確認する。
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Research Products
(10 results)
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[Journal Article] Prognostic significance of HLA class I expression in Ewing's sarcoma family of tumors2011
Author(s)
Yabe H, Tsukahara T, Kawaguchi S, Wada T, Torigoe T, Sato N, Terai C, Aoki M, Hirose S, Morioka H, Yabe H
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Journal Title
J Surg Oncol
Volume: 103
Pages: 380-385
Peer Reviewed
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