2008 Fiscal Year Annual Research Report
活性化髄核細胞移植療法による椎間板変性抑制・細胞保存法の確立と安全性の検討
Project/Area Number |
20390405
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
持田 譲治 Tokai University, 医学部, 教授 (50174347)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒井 大輔 東海大学, 医学部, 講師 (10408007)
岩品 徹 東海大学, 医学部, 助教 (10433913)
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Keywords | 椎間板変性 / 活性化髄核細胞 / 骨髄間葉系幹細胞 / 凍結保存法 / 安全性 |
Research Abstract |
本研究では、骨髄間葉系幹細胞との細胞間接着を伴う共同培養で活性化された髄核細胞を長期間保存し、しかるべき時期に変性椎間板内に移植するための、細胞活性の維持と安全性を確立することを目的とする。20から40歳のヒト椎間板3例、10〜13ヶ月齢のビーグル成犬(雌)4頭から得られた髄核細胞を単層培養し、同時に腸骨骨髄血から自家骨髄間葉系幹細胞を得る。これらを細胞間接着を伴う共培養(培養期間は4日間)した後の髄核細胞を80℃ディープフリーザーに凍結保存し、24〜48時間後に-196℃液体窒素下に保存する(A群)。同様に採取した細胞をそれぞれ7日間単培養し得られた髄核細胞および自家骨髄間葉系幹細胞を同様の手法を用いて液体窒素下に保存し、1から6か月間を経過した後に細胞間接着を伴う共培養を行い活性化髄核細胞を作成する(B群)。結果:(A群)(1)活性化髄核細胞数:ビーグル犬では凍結保存後6ヶ月時には82%(SD26%)と軽度減少した。ヒトでは6ヶ月時には75%(SD22%)と減少したが、p value1%の範疇での有意差は見られなかった。(2)DNA、PG活性:ビーグル犬では凍結保存後3ヶ月では、1単位髄核細胞あたりのDNA活性は髄核細胞の単培養と比べ18倍に亢進し、PG活性は14倍に亢進したが、凍結前の活性に比べ88%値を示した。ヒトでは同様に4.2倍、4,4倍に亢進し、凍結前の活性に比べ、3,6ヶ月共に87,82%値を示し、活性化後の凍結による影響が軽度であることが示された。(B群)髄核細胞および骨髄間葉系幹細胞の4日間単培養後に凍結し、最解凍後に共培養を行った群では、共培養後の髄核細胞は、細胞数、DNA活性、PG活性ともに凍結期間による有意差はなく、凍結によって減少する細胞活性が、再解凍後の共培養によって回復することが示された。
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Research Products
(5 results)