2010 Fiscal Year Annual Research Report
活性化髄核細胞移植療法による椎間板変性抑制・細胞保存法の確立と安全性の検討
Project/Area Number |
20390405
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
持田 譲治 東海大学, 医学部, 教授 (30129697)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒井 大輔 東海大学, 医学部, 講師 (10408007)
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Keywords | 髄核細胞 / 骨髄間葉系幹細胞 / 凍結保存 / 椎間板移植 / 変性抑制 |
Research Abstract |
我々が考案した骨髄間葉系幹細胞と椎間板髄核細胞との細胞間接着を伴う共培養による活性化髄核細胞移植術は現在、臨床研究において安全性の評価段階にある。今後その安全性が確立後、次の段階では患者の状態、時期に応じて活性化髄核細胞を提供することが必須である。本研究の目的は活性化髄核細胞の凍結保存後の再利用に関する検討である。実験方法としては10人のヒト髄核組織と自家骨髄間葉系幹細胞を取り出し使用した。共に3等分に分けA:非凍結群、B:細胞凍結群、C:組織凍結群として、A群は当院のプロトコールどおりに6 well plateを使用し4日間の単層培養、3日間の細胞間接着を伴う共培養を行った。凍結B,C群の凍結期間は2週間で行い、解凍後は非凍結群と同様の培養を行った。評価はviability、MTT assay、GAG/DNA、Aggrecan転写活性、コロニー形成、遺伝子発現profilingを行った。安全性の評価のため染色体検査が3群それぞれの活性化髄核細胞に行われ、腫瘍性評価のため活性化髄核細胞をNOD-scid mouseに皮下注射し組織学的評価を行った。A群と比較してB群は細胞のviability、細胞増殖能、基質合成能に明らかな差はなかった。これは過去に我々がビーグル犬を用いて行った実験と同様の結果となった。また、非凍結群(A群)、凍結群(B、C群)ともに染色体異常、腫瘍性病変は認められずRT-PCRにて共に同様の遺伝子発現を示していた。結論として細胞凍結ではViability、細胞増殖能、基質合成能に明らかな差はなく今後細胞凍結による活性化髄核細胞移植の実現の可能性が示唆された。
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Research Products
(3 results)