2009 Fiscal Year Annual Research Report
インビボ光イメージングを用いた癌骨転移の血管新生におけるTGFβシグナルの解析
Project/Area Number |
20390407
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Research Institution | Japanese Foundation For Cancer Research |
Principal Investigator |
今村 健志 Japanese Foundation For Cancer Research, 癌研究所・生化学部, 部長 (70264421)
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Keywords | バイオテクノロジー / シグナル伝達 / 酵素 / 生体分子 / 細胞・組織 |
Research Abstract |
本研究の目的は、生きているマウスの中で、乳がん骨転移巣における血管新生とTGF-β/BMPシグナル伝達を同時に可視化し、それを定量する新しいテクノロジーを開発し、乳がん骨転移巣の血管新生におけるTGF-β/BMPシグナルの係わりを明らかにすることである。さらに、骨血管新生阻害剤やTGF-β/BMPシグナル阻害剤の乳がん骨転移における効果をインビボで解析し、その分子メカニズムを明らかにし、新たながん骨転移治療法開発のための基礎的知見を得る。 まず、血管用近赤外蛍光プローブAngioSense750(VisEn社)を用いた血管新生の可視化と定量化については、皮下に移植したGFP発現ヒト線維肉腫細胞株HT1080細胞において得られた血管のカラー画像を白黒画像に変換して画像定量ソフトイメージJを用いて新生血管の面積を算出するとともに、同HT1080細胞の肺転移を定量化することに成功し、その成果を論文発表した(Hanyu et al., Cancer sci, 2009)。また、骨内血管のイメージングに関しては、骨用近赤外蛍光プローブOsteoSense680(VisEn社)とAngioSense750を組み合わせることで、微小血管をイメージングすることに成功した。次に、TGF-β/BMPシグナルを蛍光で可視化するトランスジェニックマウスの作製に関しては、シグナル応答性プロモーター配列の後方にRFPを繋いだプロモーターレポーター遺伝子は確かにシグナルに応答するが、その蛍光は弱く、インビボで骨の中での観察は難しいことがわかったので、変異型RFP、VenusやKaedeなど他の蛍光蛋白を検討し、ルシフェラーゼを融合させた変異型蛍光蛋白が強い蛍光を発することが判ったので、それを加えて、引き続きトランスジェニックマウスの作製をおこなった。
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Research Products
(9 results)