2008 Fiscal Year Annual Research Report
プロテオーム解析技術を用いた虚血性内耳障害の病態解明・診断法開発
Project/Area Number |
20390442
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
暁 清文 Ehime University, 大学院・医学系研究科, 教授 (00108383)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秦 龍二 愛媛大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (90258153)
羽藤 直人 愛媛大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (60284410)
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Keywords | 虚血関連遺伝子 / GPCR / microarray法 / 突発難聴 / 内耳虚血 / 有毛細胞障害 / 虚血耐性 / 活性酸素 |
Research Abstract |
一過性内耳虚血は内耳のエネルギー代謝を抑制し、活性酸素や窒素酸化物による細胞膜破壊、グルタミン酸神経毒性などを介して内耳感覚細胞を障害する。本研究は一過性内耳虚血により誘導されるタンパクを解明する目的で、DNA microassay法による遺伝子発現の検索を行った。スナネズミに2分間あるいは15分間の虚血を加え、2日後に蝸牛を摘出、直ちに骨組織を取り除いて軟部組織を取り出しisogenに浸漬した。ついでAGPC法にてtotal RNAを抽出し、hybridizationを行って増幅した後、その産物をビオチンで標識した。洗浄後、化学発光反応を起こさせ、その発光強度を指標にmicroarray analyzerを用いて遺伝子発現量の定量化を行うとともに、RNAの網羅的解析をおこなった。 その結果、コントロールと比べ5倍以上変化した遺伝子は、2分間虚血で454gene、15分間虚血で453geneあり、共通して増加したのは155geneであった。一方、1/5以下に減少した遺伝子は2分間虚血で342gene、15分間虚血で361geneあり、共通して減少したのは88geneであった。Gene Map Annotator and Pathway Profilerのdatabaseに基づき、これら遺伝子の機能解析を行ったところ、2分間虚血ではG protein-couples receptor(GPCRs)Class A Rhodopsin-likeが、15分間虚血ではGPCRs Class A Rhodopsin-likeとPeptide GPCRsをコードする遺伝子の発現が最も注目された。
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Research Products
(12 results)