2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20390448
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
寺崎 浩子 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40207478)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 峰生 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (80303642)
伊藤 逸毅 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 特任准教授 (10313991)
加地 秀 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (30345904)
西口 康二 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (30447825)
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Keywords | 未熟児網膜症 / 光干渉断層計 / 加齢黄斑変性症 / 血管内皮増殖因子 / ヘパリン / 脈絡膜 / 脈絡膜新生血管 / 網膜静脈分枝閉塞症 |
Research Abstract |
滲出性加齢黄斑変性症モデルである、マウスレーザー誘発脈絡膜新生血管(以下CNV)モデルを用いて、抗血管新生効果・抗炎症効果の両方を備えたヘパリンの治療効果を検討した。その結果、一定濃度以上のヘパリンを眼内投与することにより、CNVは縮小した(Tomida et al., IOVS 2011 in press)。強膜内陥術を施行した未熟児網膜症のうち、前房水を採取できた18眼のVEGF濃度は100~1890pg/mlで、1000pg/mlをこえる眼は1眼を除いて平均修正在胎週数40週以内に集中していた。VEGF濃度は、併用ありで1101±470pg/ml、併用なしで641±284pg/mlであった。 我々は、網膜における虚血疾患として糖尿病網膜症に次いで頻度の高い、網膜静脈分枝閉塞(BRVO)に対する抗VEGF療法の功罪について詳細に検討した。BRVOの無灌流領域(NPA)の面積をデジタル画面上で測定し、抗VEGF療法前後のNPA面積を比較した。その結果、1回の抗VEGF療法の前後でNPAの面積は有意に変化しないことを報告した(Terui et al. Retina. in press)。また、BRVOの68名に対する抗VEGF療法の結果を検討した結果、浮腫の発症早期で浮腫がそれほど高くない時期に抗VEGF療法を行った症例では、再発時に投与前よりも浮腫が高くなるリバウンド現象が起こりやすいことを見いだした(Yasuda et al. Retina. in press)。 脈絡膜厚の解析を光干渉断層計を用いて行った結果、正常眼では視神経乳頭下方に脈絡膜厚の菲薄化領域があることが見つかった。また、中高年の強度近視眼では、経時変化で眼軸の延長、後部ぶどう腫高の増加、脈絡膜厚の非薄化が起こっていた。
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Research Products
(39 results)