2010 Fiscal Year Annual Research Report
細胞老化とエピジェネティック変化の制御による角膜上皮細胞治療法の基盤技術の開発
Project/Area Number |
20390451
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
木下 茂 京都府立医科大学, 医学研究科, 教授 (30116024)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川崎 論 京都府立医科大学, 医学研究科, 助教 (60347458)
松田 彰 順天堂大学, 医学部, 准教授 (00312348)
稲富 勉 京都府立医科大学, 医学研究科, 助教 (00305583)
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Keywords | 細胞老化 / エピジェネティクス / 角膜上皮 / 眼表面疾患 / 移植再生治療 |
Research Abstract |
本年度は安全性に関する検討を行った。プラスミドによる遺伝子導入はウイルスに比較し安全はであるものの、遺伝子導入効率と遺伝子発現の維持については効率が極めて低いことが問題となった。これについては遺伝子導入試薬や導入時の様々な条件によって変化するため、今後様々な条件を検討する必要があると考えられた。トリプシンによる限定的な酵素処理を細胞に遺伝子導入直前に行うことによって上皮系の細胞では遺伝子導入効率が上昇することを我々は見出しており、プラスミドによる遺伝子導入においては有効な方法となる可能性がある。またプラスミドにヘルペスチミジンキナーゼ自殺遺伝子を組み込んだ場合でも、ガンシクロビル投薬で死なないクローンも認められ、プラスミドの全部が組み込まれずに一部だけが組み込まれた可能性や、リン酸化ガンシクロビルに対する閾値の存在の可能性、ヘルペスチミジンキナーゼ遺伝子の不活化の可能性が考えられた。またin vitro転写したmRNAによる遺伝子導入では、試みたいくつかの条件のもとでは遺伝子導入効率が低く、今後さらに様々な条件を試みる必要があると考えられた。患者個々に対する偶発的なプラスミドの組み込みに対するアッセイ法については、既にウイルスにてゲノムに遺伝子を組み込んだ細胞を遺伝子を組み込んでいない通常の細胞と混合して検討したところ、タッチダウン法によるPCRを用いることで非常に高感度に調べることが可能であった。
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Research Products
(5 results)