2009 Fiscal Year Annual Research Report
病院外心原性心停止患者における心室細動波形を用いた除細動成否の指標に関する研究
Project/Area Number |
20390458
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
遠藤 裕 Niigata University, 医歯学系, 教授 (90168831)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大橋 さとみ 新潟大学, 医歯学系, 講師 (00313510)
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Keywords | 院外心停止 / 心室細動 / 心電図 / 電気的除細動 |
Research Abstract |
1.「除細動直前の心臓マッサージの中断が短いほど、除細動の成功率は高くなる」という最近の知見から、除細動施行直前1秒と2.5秒のVF波形からの電気的除細動の成否の判定が可能か検討した。 2.前年度の除細動直前5.2秒のVF波形に関する研究から、除細動成否の判定の為に有用な3指標(周波数比、DFA、連続ウェーブレット変換による3~10Hzのパワー)に加え、VF波形の隣合う電位差(傾斜)の平均値及び中間値(mean/median Slope)について、除細動直前の1秒間及び2.5秒間のVF波形について、成否の予測が可能であるかを検討した。 3.その結果、1秒間のVF波形からの成否判定において、ROCカーブのAUCは、平均傾斜(0.759)>中間傾斜(0.75)と周波数解析及び連続ウェーブレット変換によるパワーよりも判別能が高く、一方2.5秒間のVF波形からの成否判定では、平均傾斜(AUC=0.79)>Fractal Dimension(0.773)>peak amplitude(0.714)の順に判別能が高いことが明らかとなった。 4.以上から、除細動直前の2.5秒以内の判定であれば時間領域及び複雑性の指標、2.5秒~5.2秒のVF波形からの判定では周波数領域の指標が有用であることが示唆された。
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Research Products
(2 results)