2008 Fiscal Year Annual Research Report
骨リモデリングにおける破骨細胞分化の時空的制御機構の解明
Project/Area Number |
20390463
|
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
中浜 健一 Tokyo Medical and Dental University, 大学院・医歯学総合研究科, 准教授 (60281515)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 育男 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (60100129)
市野瀬 志津子 東京医科歯科大学, 先端研究支援センター, 助教 (60014156)
|
Keywords | RAW細胞 / 破骨細胞前駆細胞 / 破骨細胞分化 / 接着分子 / CD11b |
Research Abstract |
本研究は、骨全体の視点から骨代謝の本質とは何かを明らかにし、骨を形成している細胞間の相互作用が骨代謝に及ぼす影響を解明する事を目的とした。具体的には骨細胞を中心とした骨細胞、骨芽細胞、破骨細胞前駆細胞および破骨細胞の細胞間コミュニケーションによる破骨細胞分化および活性化調節機構を解明しようとするものである。そこで、初年度は破骨細胞前駆細胞に発現する接着分子の1つであるMac-1 (CD11b/CD18の)の破骨細胞形成に関して重点的に研究し、以下の結果を得た。 1、マウスのマクロプァージ細胞株であるRAW細胞のsRANKLによる破骨細胞分化誘導過程において、播種する細胞の密度が重要であった。 2、RAW細胞をCD11bの発現量によってFACS(セルソーター)により発現量毎の細胞集団で破骨細胞分化を調べたところ、CD11b発現量が少ない細胞では破骨細胞分化があまり起こらなかった。 3、RAW細胞を破骨細胞に分化誘導する系において、CD11bおよびCD18の中和抗体は破骨細胞誘導を有意に抑制した。また、この結果はマウスの骨髄から初代培養したマクロプァージを用いても同様の結果が得られた。 4、RAW細胞のCD11b発現をsiRNAを用いてノックダウンしたところ、破骨細胞への分化は低下傾向を示した。 以上のことから、破骨細胞前駆細胞は多核の破骨細胞に分化するにあたり、細胞融合する相手がいることを確かめて、分化を開始しているのではないかと考えられた。
|
Research Products
(4 results)