2009 Fiscal Year Annual Research Report
生理的骨改造および炎症性骨破壊における転写因子IRF-8の機能解析
Project/Area Number |
20390474
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
高見 正道 Showa University, 歯学部, 講師 (80307058)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高柳 広 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (20334229)
上條 竜太郎 昭和大学, 歯学部, 教授 (70233939)
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Keywords | 遺伝子 / 破骨細胞 / 骨破壊 / 転写因子 / 歯周病 |
Research Abstract |
破骨細胞分化はRANKLと呼ばれるサイトカインによって分化誘導される。我々は、RANKLによる破骨細胞分化誘導過程の初期段階において、IRF-8と呼ばれる転写因子の発現レベルが低下することを見いだした。解析の結果、IRF-8は破骨細胞形成において抑制的な役割を担っていることが明らかになった。IRF-8欠損マウスでは破骨細胞分化に抑制がかからないため、破骨細胞分化が促進され、骨粗鬆症が発症した。また、TNF-alphaと呼ばれるサイトカインによっても、分化が促進された。さらに、以前我々が報告したLPSなどの微生物構成因子による破骨細胞分化抑制作用も減弱した。IRF-8による破骨細胞分化抑制のメカニズムを解析したところ、IRF-8は分化に必須のNFATc1と呼ばれる転写因子の発現とその機能を抑制することが明らかになった。このことは、生理的な骨改造および炎症性骨破壊においてIRF-8が抑制的な役割を担っていることを示唆する。これらの研究成果はNature Medicine誌(vol. 15, No. 9:p1066-1071, 2009)に掲載された。さらに我々は、リン酸カルシウムのひとつであり、骨の再生医療の材料として有望視されているオクタリンサンカルシウム(OCP)と呼ばれる物質が破骨細胞分化を誘導することを見いだした。解析の結果、OCPが細胞外のカルシウム濃度を変動させると、それが骨芽細胞に破骨細胞分化誘導因子であるRANKLの発現を促し、破骨細胞分化を誘導することを明らかにした。この過程においてもIRF-8の発現低下が関与すると推察される。以上の結果はOCPを用いた骨再生誘導において、破骨細胞の形成が深く関与することを示唆する。この成果はTissue Engineering Part A (VOl. 15, No. 12:p3991-4000, 2009)に掲載された。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Osteoclast differentiation induced by synthetic octacalcium phosphate through RANKL expression in osteoblasts2009
Author(s)
Takami, M., Mochizuki, A., Yamada, A., Tachi, K., Zhao, B., Miyamoto, Y., Anada, T., Honda, Y., Inoue, T., Nakamura, M., Suzuki, O., Kamijo, R.
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Journal Title
Tissue Eng Part A 15
Pages: 3991-4000
Peer Reviewed
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[Journal Article] Lysine-specific gingipain promotes lipopolysaccharide- and active-vitamin D3-induced osteoclast differentiation by degrading osteoprotegerin2009
Author(s)
Yasuhara, R., Miyamoto, Y., Takami, M., Imamura, T., Potempa., J, Yoshimura, K., Kamijo, R.
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Journal Title
Biochemical Journal 419
Pages: 159-166
Peer Reviewed
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