2008 Fiscal Year Annual Research Report
口腔癌における小胞体ストレスシグナルの役割解明と新規治療標的の探索
Project/Area Number |
20390477
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
西頭 英起 The University of Tokyo, 大学院・薬学系研究科, 研究員 (00332627)
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Keywords | 蛋白質 / ストレス / 細胞・組織 |
Research Abstract |
近年、小胞体ストレスは様々なコンフォメーショナル病との関与が明らかになっている。一方、癌疾患との関係については、癌特異的な小胞体ストレスシグナルは存在するのか?存在するとすれば何故正常細胞が癌化によりそのような特性を獲得したのか?果たして小胞体ストレスシグナルを標的とした癌治療は可能なのか?など、まだまだ解明すべき点は多く残されている。特に口腔癌領域において、小胞体ストレスとの関係を示す報告はほとんど無い。そこで20年度は、「口腔癌と小胞体ストレスは関係があるのか?」という点に絞って、小胞体ストレス応答(UPR)依存的な増殖シグナルと小胞体ストレス誘導性アポトーシスの両極面からのアプローチとして、以下の検討を行った。癌細胞において、小胞体ストレスマーカー(小胞体受容体IRE1・PERKの活性化抗体、その下流で発現誘導される小胞体シャペロンBiPや転写因子CHOPの発現誘導)がどのように変動するかを検討した。その結果、癌細胞では小胞体ストレスに対して抵抗性を示し、さらに小胞体ストレス誘導性アポトーシスに対しても抵抗性を示すことが明らかとなった。
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