2008 Fiscal Year Annual Research Report
ヒトフォスフォフォリン由来RGD含有ペプチドを用いた新しいう蝕治療材料の開発
Project/Area Number |
20390484
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
斎藤 隆史 Health Sciences University of Hokkaido, 歯学部, 教授 (40265070)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安田 善之 北海道医療大学, 歯学部, 准教授 (80405670)
伊藤 修一 北海道医療大学, 歯学部, 講師 (50382495)
半田 慶介 北海道医療大学, 歯学部, 講師 (40433429)
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Keywords | フォスフォフォリン / 合成ペプチド / RGD / 象牙質再生 / 覆髄処置 / う蝕治療 |
Research Abstract |
本研究課題では、フォスフォフォリンのN末端に存在しRGD配列を含む数種類のペプチドを合成して、リコンビナントI型コラーゲンとの複合体を作製する。本複合体の石灰化誘導活性を確認し、修復象牙質誘導活性のメカニズムを明らかにして、短期間で効果的に象牙質を再生するための条件を整理する。さらに、これをもとに強力な象牙質再生能を有する生体に安全な新規覆髄材の規格化を行うことを目的としている。平成20年度はまず、ブタ由来フォスフォフォリン・I型コラーゲン複合体を作製し、I型コラーゲンスポンジの形状、多孔性に関して規格化を行った。その後、複合体をイヌ歯に移植してその高い象牙質誘導活性を確認した。さらに、ヒトフォスフォフォリンのN末端に存在しRGD配列を含む硬組織誘導活性を有すると推測されるペプチドを5種類(例:Peptide I : SESDNNSSSRGDASYNSDES,他Peptide II〜V)設計し、合成した。これらを用いてヒト間葉系幹細胞分化・石灰化誘導実験を行った。その結果、コントロールと比較してPeptide Iを培地に添加した場合に、ヒト間葉系幹細胞において石灰化の指標であるアルカリホスファターゼ活性が著しく上昇し、5種類のペプチドの中で、Peptide Iが最も硬組織誘導活性が高いことが示唆された。このことから本ペプチドをI型コラーゲンスポンジと架橋結合させて複合体を作製し、これ以降の実験に使用することとした。
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Research Products
(16 results)