2008 Fiscal Year Annual Research Report
歯周病と咀嚼能力の低下が生活習慣病の発症に及ぼす影響
Project/Area Number |
20390489
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小野 高裕 Osaka University, 大学院・歯学研究科, 准教授 (30204241)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 陽子 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (60432457)
|
Keywords | 歯周病 / 咀嚼能力 / 生活習慣病 / メタボリックシンドローム |
Research Abstract |
1)国立循環器病センター予防検診部の健診受診者(年齢50歳〜79歳)で文書により同意を得た者を対象に研究歯科検診を実施し、平成20年6月より平成20年12月までの6ヶ月間に50歳から79歳までの311名の同意を得て、歯科検診を行った。方法としては、標準化した方法で口腔内検査を行って、DMFT、Eichner's Index、CPITNを評価した。また、感圧シートによる咬合力検査ならびに咀嚼刺激による2分間唾液量測定、検査用グミゼリーを用いた咀嚼能率測定を行った。 2)平成17、18年度に同健診を受診した3503名(男性1588名、女性1915名、平均年齢68.6±9.7歳)の健診データをもとに、歯数とメタボリックシンドローム(MetS)の関連因子との関係性を調べた。方法は、歯数を20本以上、20本未満に分類し、MetSの各関連因子と歯数との関連性を、年齢、性別、既往歴、飲酒、喫煙状態を調整したロジスティック回帰分析(強制投入法)を用いて分析した。その結果、血圧、腹囲を除く、血糖値、HDLコレステロール、中性脂肪、MetSの4項目に対して歯数の影響がみられた(調整オッズ比:高血糖1.61(P=0.001)、低HDLコレステロール血症1.34(P=0.006)、高中性脂肪血症1.27(P=0.024)、MetSで1.22(P=0.03))。以上のことから、歯数が20歯未満となった場合にメタボリックシンドロームのリスクが増加することが明らかとなり、今後研究検診において詳細な咀嚼機能と歯周病関連データを集積し、全身的な検査値との関連を分析することによって、口腔健康と生活習慣病との関係を解明し得る可能性が示唆された。
|
Research Products
(4 results)
-
-
-
[Presentation] Relationship between the blood-sugar level anddaily tooth brushing / tooth loss in the urbanliving elderly Japanese : The Suita Study2008
Author(s)
Hori K, Ono T, Kato s, Hasegawa Y, YoshimutaY, Maeda Y, Tanaka M, Morimoto Y, TaniguchiM, Kokubo Y, Okamoto T
Organizer
European College of Gerodontology
Place of Presentation
London, England
Year and Date
2008-09-09
-