2010 Fiscal Year Annual Research Report
戦略的補綴治療としての補綴前骨増生を手術なしで行う手法の開発とその原理の検討
Project/Area Number |
20390490
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
鮎川 保則 九州大学, 病院, 講師 (50304697)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古谷野 潔 九州大学, 大学院・歯学研究院, 教授 (50195872)
荻野 洋一郎 九州大学, 大学病院, 助教 (50380431)
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Keywords | 補綴前骨再生 / トップダウントリートメント / インプラント |
Research Abstract |
インプラント治療においては<埋入したい部位>にインプラントを埋入する、トップダウントリートメントの概念が中心的になってきた。その際かなりの割合で歯槽堤形成術や骨増生術が併用されるが、これに用いる自家骨、他家骨や人工骨は、それぞれ問題点が存在する。このような問題点を克服するには、1.人工材料を使用せず、自身の骨で骨量を増大する、2.ドナーサイトを作らず、骨量増大を希望する部位のみで手術が完結するようにすることが肝要であると考えられるが、これまでにはそのような取り組みはほとんどなされていない。本研究は骨移植・骨補填材を使用せず、手術なしで骨を増生させる手法を確立させることを目的として設定した。本年度は、昨年度検討した経皮的に注射可能なキャリアを用いて、in vitroおよびin vivoにおける骨増生効果の検討とそのメカニズムの解析を行うことを目的とした。まず、ラットに種々の濃度のスタチンをキャリアに混和して経皮的に注射し、骨増生効果についてさらに検討した。その結果、新生骨の高さが経時的に増加していくことが明らかになった。また、骨密度、骨石灰化度も向上した。さらに、8週例においては、骨が層板状構造を呈しはじめている状態が観察された。 一方、骨増生メカニズムについては、PCR法を用いて、骨形成/吸収関連遺伝子の発現の検討を行った。その結果、これまでに知られているスタチンの働きである、BMP-2産生促進に関連したシグナルの促進の可能性が示唆された。
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Research Products
(2 results)