2009 Fiscal Year Annual Research Report
低エネルギー電子線は超高齢社会での補綴物の安全性を向上し滅菌コストを削減する
Project/Area Number |
20390495
|
Research Institution | Meirin College |
Principal Investigator |
野村 章子 Meirin College, 歯科技工士学科, 教授 (80134948)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐野 裕子 (正枝 裕子) 明倫短期大学, 歯科技工士学科, 教授 (30300099)
野村 修一 新潟大学, 医歯学系, 教授 (40018859)
伊藤 圭一 明倫短期大学, 歯科技工士学科, 助教 (60389955)
金谷 貢 新潟大学, 医歯学系, 助授 (40177499)
|
Keywords | 低エネルギー電子線 / 電子線照射条件 / MMAレジン / レジンアレルギー / 残留モノマー / 無害化 / 歯科技工 / 歯科補綴治療 |
Research Abstract |
本研究の目的は、平成20-23年度の4年間において、口腔内への溶出残留モノマーを低減し、高齢者にとって安全な歯科補綴物を提供する手法として、メチルメタクリレート(MMA)樹脂の表面改質による低エネルギー電子線を有効利用した歯科専用の小型照射装置を開発することである。歯科診療用樹脂製器具の滅菌処理を確実、安全、容易、安価に行うための照射条件もあわせて確立することも視野に入れた研究計画である。 低エネルギー電子線照射装置は、電子線照射源、電子線照射チャンバー、制御用PC、その他の周辺装置から構成されているが、義歯や歯冠修復材料などの形状に適する仕様ではない。そのために、平成20年度は、電子線照射源を購入し、歯科専用の照射装置の開発に向けて、電子線照射チャンバー、制御用PCおよびその他の周辺装置の設計を開始したが、その計画を完了するまでには至らなかった。 そこで、平成21年度に引き継ぎ、均一照射回転機構を検討した結果、平板試料照射・MMAモノマー溶出試験・評価を行いながら装置の仕様を決定できたので、本学の施設内に歯科専用の低エネルギー電子線照射装置を設置した。これと並行して、今までの研究実績に基づき、各種床用レジン材料を用いた規格、均一性の高いデザインを重視した試料を作製し、低エネルギー電子線照射は従来通り外部委託しながら、残留モノマー溶出試験、原子間力顕微鏡によるレジン表面観察、測色試験を実施することにより、電子線照射条件の有効性を評価した。
|
Research Products
(2 results)