2008 Fiscal Year Annual Research Report
骨再生歯科治療への応用を目的としたナノポーラスファイバーシートの創製
Project/Area Number |
20390497
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
春日 敏宏 Nagoya Institute of Technology, 工学研究科, 教授 (30233729)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伴 清治 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (10159105)
小幡 亜希子 名古屋工業大学, 工学研究科, 助教 (40402656)
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Keywords | 骨再生誘導法 / 炭酸カルシウム / ポリ乳酸 / アパタイト / エレクトロスピニング / ナノポーラスファイバー / 不織布 / 歯科治療 |
Research Abstract |
1. 骨形成を促進するイオン徐放性ハイブリッド材料の創製 ポリ乳酸(PLA)にシランカップリング剤(APTES)を化学的に結合させハイブリッド化する方法を検討した。固体核磁気共鳴法、赤外吸収分光により、シロキサンとしてポリ乳酸とアミド結合を介してハイブリッド化していることを確認した。溶液へのシリコン溶出量はポリ乳酸の分解に依存しており、極めて小さかった(<0.1ppm/day)。一方、バテライト粒子を作製する際にAPTESを混在させておくと、得られる粒子にAPTES由来のシロキサンが混在できることを見いだした。この粒子をポリ乳酸と200℃で混練して複合体を作製するとその混合量によって徐放量を制御できることを見いだした。現在のところ、0.5ppm/dayの徐放が可能である。また、バテライトにストロンチウムを含有させた粒子を作製することに成功した。今後、ポリ乳酸との複合化を進める。 2. ナノ孔を有するファイバーからなるシートの作製法の確立 1の複合体を溶媒に溶かした液の粘度とその誘電率を調整して、エレクトロスピニング法により、直径10μm程度の複合ファイバーからなるシートを作製する条件を見いだした。弱い酸で処理すると表面付近のバテライトが除去されて、数百nm径の気孔が形成されることを確認した。 3. アパタイト被覆法の検討 擬似体液浸漬法(バイオミメティック法)により、ハイブリッドファイバー上へ1μm程度のアパタイト層を生成させることができた。 4. ハイブリッド材料の生体親和性評価 1で作製した材料をフィルム状に成形し細胞培養試験により増殖性を評価した。シリコンを微量に徐放する材料は、徐放しないものに比べて有意に増殖性が高いことを確認した。
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Research Products
(20 results)