2010 Fiscal Year Annual Research Report
口腔悪性腫瘍に対するPDE2関連シグナル・遺伝子治療
Project/Area Number |
20390513
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
田川 俊郎 三重大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (30046346)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村田 琢 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (80242965)
清水 香澄 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (20378368)
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Keywords | 悪性黒色腫細胞 / phosphodiesterase / phosphodiesterase 2 |
Research Abstract |
Phosphodiesterse(PDE)は11種類(PDE1からPDE11)に分類され,各サブファミリーはいくつかのアイソザイム(合計21種類)を持つ.そして,cAMPやcGMPを分解することによりそれらの濃度を調節し,様々な生理作用に関係している。したがって,cAMPやcGMPによる細胞内シグナル伝達系が存在すれば必ずPDEが存在し,そのシグナルに対して重要な役割を担っている.これまでにわれわれはPDE2が悪性黒色腫細胞の増殖と浸潤に関係するが,運動能には関係しないことを発見した.そこで,本研究ではPDE2の研究を進めるため増殖や浸潤の機序等を更に検討することを計画した. ・PDE2と増殖抑制機序の検討. PDE2とアポトーシスとの関係を検討するため,PDE2特異的阻害剤(EHNA)を作用させTUNEL染色を行った.しかし,特に変化を認めずPDE2とアポトーシスとの関係は認めなかった. PDE2とDNA合成との関係を検討するため,EHNAを作用させBrdUの取り込みを測定した.EHNAの濃度依存性にBrdUの取り込みが減少したためPDE2とDNA合成との関係を認め,PDE2が細胞周期を調節している可能性を発見した. ・PDE2と浸潤抑制機序の検討. PDE2と浸潤との関係を検討するため,EHNAを作用させmatrix metaloproteaseの発現をRT-PCRなどで確認した.しかし,特にmatrix metaloproteaseの発現に大きな変化を認めなかった.
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Research Products
(1 results)