2010 Fiscal Year Annual Research Report
バイオミネラリゼーションモデルを用いたエナメル質形成不全症(AI)発症機構の解明
Project/Area Number |
20390522
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
谷本 幸太郎 広島大学, 病院, 講師 (20322240)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丹根 一夫 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (30159032)
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Keywords | エナメル蛋白 / バイオミネラリゼーション / エナメル質形成不全症 / アメロゲニン / ハイドロキシアパタイト |
Research Abstract |
本年度は、不活性型MMP-20への相互作用について、変異アメロゲニンと正常アメロゲニンとを比較検討した。また、MMP-20によるアメロゲニン分解過程を含むハイドロキシアパタイト結晶成長モデルの作製を試みた。さらに、生体におけるアメロゲニンの硬組織形成への様々な影響を検討するため、硬組織形成細胞への生理活性およびシグナリング機構への影響も検討した。 実験1では、アミノ酸配列の相違により、MMP-20によるアメロゲニンの分解が変化する機構の検討を行った。アメロゲニンとの結合能は有しているが、分解活性を持たない不活性型MMP-20を作製し、これを用いて、正常および変異アメロゲニンとの結合を比較検討したところ、不活性型MMP-20と結合する変異アメロゲニンの結合は、正常型と比較性して低い値を示した。 実験2では、MMP-20によるアメロゲニン分解過程を含む新規ハイドロキシアパタイト結晶成長モデルの創製とこれを用いた検討を行った。アメロゲニンによるハイドロキシアパタイト結晶成長の誘導を行い、MMP-20によるアメロゲニン分解を行った後に、再度結晶成長の誘導を行ったところ、付加的なハイドロキシアパタイト結晶の誘導が認められた。さらに、硬組織形成細鞄である骨芽細胞分化やセメント芽細胞の基質産生能への正常型アメロゲニンによる促進効果が明らかとなった。 これらの結果から、変異アメロゲニンでは、MMP-20との結合性が低下することで、正常型に比較して分解されにくくなると考えられた。また、エナメル質形成過程において、MMP-20によるアメロゲニンの分解が、ハイドロキシアパタイト結晶成長に重要な役割を果たすことが示唆された。さらに、正常型アメロゲニンは硬組織形成細胞の代謝にも生理活性を及ぼすことが示され、アメロゲニンの硬組織形成に関する広範な役割が明らかとなった。
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[Presentation] Effecs of amelogenin on the proliferation of mesenchymak stem cells2010
Author(s)
黄郁〓, 谷本幸太郎, 丹根由起, 神谷貴志, 犬伏俊博, 吉岡基子, 道田将彦, 笹本智子, 吉見友希, 岩渕泰憲, 丹根一夫
Organizer
The 88^<th> International Association for Dental Research
Place of Presentation
Barcelona, Spain
Year and Date
20100714-20100717
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[Presentation] Amelogenin Modulates the Proliferation of Human Mesenchymal Stem Cells through the MAPK-ERK Pathway2010
Author(s)
Huang YC, Tanimoto K, Tanne Y, Kamiya T, Ohkuma S, Inubushi T, Kunimatsu R, Yoshioka M, Michida M, Mitsuyoshi T, Yoshimi Y, Kato Y, Tanne K
Organizer
The 2^<nd> International Conference on Orthodontic Treatment
Place of Presentation
Hiroshima
Year and Date
20100403-20100404
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