2009 Fiscal Year Annual Research Report
歯の移動に伴う歯根吸収とセメント質関連細胞の細胞死との因果関係の解明
Project/Area Number |
20390525
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
溝口 到 Health Sciences University of Hokkaido, 歯学部, 教授 (20200032)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田隈 泰信 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (40095336)
鳥谷 奈保子 北海道医療大学, 歯学部, 助教 (20433435)
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Keywords | 歯根吸収 / 歯の移動 / セメント質 / セメント芽細胞 / 細胞死 |
Research Abstract |
従来の歯根吸収に関する研究は、主役である吸収系細胞(破歯細胞)およびそれに関連する硝子様変性組織を対象として行われたものがほとんどであり、吸収される側のセメント質やセメント質関連細胞(セメント芽細胞とセメント細胞)に着目した研究はほとんど行われていない。本研究の目的は、従来の基礎的研究においてほとんど対象となっていないセメント質やセメント質関連細胞(セメント芽細胞とセメント細胞)に着目し、セメント質関連細胞の細胞死、セメント質の基質的変と歯根吸収との関連性を形態学的、分子生物学的手法を通して包括的に明らかにすることである。 平成21年度は、生後8週齢の雄性Wistar系ラットに対し、Ni-Ti超弾性ワイヤーを用い、10g前後の力で第一臼歯の頬側移動をはかる実験を行った。実験終了後、4% paraformaldehyde/0.1M PBによる潅流固定とEDTA溶液による脱灰後、凍結切片を作製し、共焦点レーザー顕微鏡による核(DAPI)と細胞形態(phalloidinによるF-actin染色)の観察を行った。その結果、歯の移動6時間後には、圧迫側硝子様変性組織に隣接する歯根セメント質のセメント芽細胞および有細胞セメント質に存在するセメント細胞の核の濃縮、細胞突起の消失、細胞質のアクチン染色郷土の減少が観察された。さたに、パラフィン切片を用いてTUNEL法を行った結果、セメント質関連細胞は歯の移動に伴い、細胞死apoptosisを生じていることが明らかになった。今後は免疫組織学的にセメント質に特徴的なI型コラーゲン、オステオカルシン、オステオポンチン等の基質の変化を免疫組織学的に検討する予定である。
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Research Products
(10 results)