2009 Fiscal Year Annual Research Report
がんや慢性疾患患者のための色彩映像によるストレス緩和媒体の研究
Project/Area Number |
20390541
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
齋藤 ゆみ Kyoto University, 医学研究科, 教授 (40196019)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野本 慎一 京都大学, 医学研究科, 教授 (00172825)
齋藤 邦昭 京都大学, 医学研究科, 教授 (80262765)
作田 裕美 京都大学, 医学研究科, 准教授 (70363108)
笹山 哲 京都大学, 医学研究科, 准教授 (90215749)
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Keywords | 色彩映像 / ストレス緩和 / ストレスホルモン / POMS / STAI |
Research Abstract |
本研究の最終目的はがんなどの慢性疾患患者の慢性的ストレスやうつ状態を改善して、治癒力の消耗を抑制する色彩映像によるストレス緩和媒体の開発である。21年度は慢性疾患患者を対象とした色彩映像のストレス緩和効果についての実証研究を遂行する予定であった。 I.色彩映像のデータベースの完成に関しては色彩分類の科学的根拠及び技術面の課題に対して研究協力企業と連携してその解決を図った。結果的に色彩映像の分類は基準色別面積によるよけ、研究者の感性に基づく分類のほうが適切であることが判明し、その結果に基づいて色彩映像のデータベースを完成させることになった。 II.色彩映像のストレス緩和効果の実証に関しては慢性疾患患者にとってより少ない刺激での感情状熊の改善に関して、更に基礎研究を追加した。その結果、好みの単色彩による軟らかい光刺激でも感情を静め,うつ状態や倦怠感などのネガティブを抑制し,ストレスや緊張状態を緩和する傾向が示唆ざれ、特に特性不安の低い被験者では生化学的指標においてこの傾向が顕著であることが判明した。この基礎研究の結果によって、状態が良くない患者の感情状態を軟らかい色彩光によっても緩和できることが分かったことで、本研究の目的達成に一歩近づくことができた。 研究の進行は多少遅れているが、21年度の研究結果から、22年度は、がん患者会やがんサポートグループに参加している患者や家族の研究協力者に対して、色彩映像や単色彩光によるストレス緩和のパイロットスタディを実施し、さらにその結果を評価することによって、ストレス緩和のセルフケア媒体の実用化に向けて研究を遂行したい。
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Research Products
(1 results)