2011 Fiscal Year Annual Research Report
難治性の末梢神経障害をきたす大腸がん患者の評価指標に基づく包括的ケアモデルの開発
Project/Area Number |
20390550
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
神田 清子 群馬大学, 大学院・保健学研究科, 教授 (40134291)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
二渡 玉江 群馬大学, 大学院・保健学研究科, 教授 (00143206)
武居 明美 群馬大学, 大学院・保健学研究科, 助教 (70431715)
小幡 英章 群馬大学, 医学部, 講師 (20302482)
堤 荘一 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (30323356)
堀越 政孝 群馬大学, 大学院・保健学研究科, 助教 (80451722)
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Keywords | がん化学療法 / 持続性末梢神経障害 / 大腸がん / オキサリプラチン / 体験 / 質的研究 / 評価指標 / 神経伝達速度 |
Research Abstract |
末梢神経障害の長期的影響を明らかにし,包括的なケア提供モデルの開発介入モデルを導くデータの集積を行った.対象者はA病院において外来通院でFOLFOX療法およびXELOX療法を施行している大腸がん患者,L-OHPの投与回数が10回,総投与量が850mg/m^2以上,研究に同意が得られた者20名であった.半構成的面接法,観察,身体症状への影響を神経学的・理学的に測定しデータ収集を行った.質的データの分析はBerelson,B.の内容分析の手法で行った. その結果,Oxaliplatinで長期的に治療を続ける大腸がん患者の持続性末梢神経障害の体験は,記録単位でみると1.特有な身体感覚60,日常生活の影響82,精神的影響70,社会的影響109,スピリチャル20にまとめられ,体験はトータルインパクトファクターの様相を呈した,持続性末梢神経障害のしびれに対する身体感覚は4カテゴリ【初めて体験する未知のしびれ知覚】【過去の体験と比べて認知するしびれ】【刺激が増幅して知覚するしびれ】【治療により変化するしびれ知覚】を形成した. 11名の神経伝達速度と潜時を分析した結果,異常を認めた者が部位により0%から72.7%であり,神経学的なスクリーニング検査の結果と一致している者と一致しない者が認められ現段階での統一した見解は得られていない. トータルインパクト体験の様相を呈した主観的な訴えをアセスメントするには,NCI-ETCAEv4,FACT-G,FACT/GOG Ntxでは不十分であることが明確になった.そのため,ケア提供モデルを提供するための尺度あるいはアセスメント用具を開発することが不可欠である結論に至った.
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Research Products
(1 results)