2010 Fiscal Year Annual Research Report
がんサバイバーの身体活力回復プログラムの構築と評価研究
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20390558
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Research Institution | Research Institute, International Medical Center of Japan |
Principal Investigator |
外崎 明子 国立国際医療研究センター, 成人看護学, 教授 (20317621)
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Keywords | がん / リハビリテーション / 運動療法 / 筋力 / 身体活力 / 心肺機能 / QOL |
Research Abstract |
1.がん化学療法を受ける患者のQOL指標である健康観は、日常生活活動量や倦怠感の影響を受けると予測され、治療中または治療後に積極的に身体活動量を増やすことは健康観を高めるという仮説検証が本研究の目的である。そこでパイロット・スタディとして、乳がん術後化学療法を受けている者を対象に化学療法の実施クールの間(約1ヶ月)の短期間の日常生活活動量、倦怠感、健康観の関連性、さらに化学療法の種類、健康維持への自己統制感などの背景因子を含めた関連検証研究を計画し、研究者所属施設の倫理審査委員会で承認済み(研究実施機関で審議中)であり、平成23年6月よりデータ収集開始予定である。 2.身体活動量の評価にはPanasonic製アクティマーカー(EW4800)を使用する。これは3軸加速度計として信頼性と妥当性の検証がなされ、加速度から算出される消費エネルギー量、活動強度(Mets)、活動時間、歩数を測定する。健康被験者3名、がん化学療法経験者1名による1週間のこの器材の装着体験を実施した。この結果、安全性および装着に伴う心理的負担に問題がないことが確認できた。 3.研究成果誌上発表:【Impact of walking ability and physical condition on fatigue and anxiety in hematopoietic stem cell transplantation recipients immediately before hospital discharge】をEuropean Journal of Oncology Nursingに掲載した。造血細胞移植を受けた患者では下肢筋力(膝伸展力、足背屈力)が歩数との関連性が強く、体重あたりの筋力が低下すると倦怠感が強まることが明らかとなり、本研究の運動方法を考案するためのEvidenceが得られた。
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Research Products
(2 results)