2012 Fiscal Year Annual Research Report
がんサバイバーの身体活力回復プログラムの構築と評価研究
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20390558
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Research Institution | 独立行政法人国立国際医療研究センター |
Principal Investigator |
外崎 明子 独立行政法人国立国際医療研究センター, 成人看護学, 教授 (20317621)
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Project Period (FY) |
2008-04-08 – 2013-03-31
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Keywords | がん / リハビリテーション / 身体活動量 / 身体活動レベル / 身体組成 / 歩数 |
Research Abstract |
1.乳がん化学療法を受ける患者を対象に、日常生活活動量促進支援群と非支援群の2群間比較研究を計画し、研究代表者所属施設および調査実施2施設の研究倫理審査委員会において研究実施の承認を得、調査を開始した。促進支援群では3週ごとの化学療法実施日にそれまでの身体活動量計に基づく活動記録と、対象者自身が記録する毎日の身体状況(セルフモニタリング・ノート)の記載内容に基づき、化学療法有害事象の出現状況をアセスメントしながら、適切な身体活動量の維持方法とその際の有害事象への対処方法に関して、本研究で作成したDVDおよびパンフレットに基づいた情報提供を本研究専任看護師が行う。非支援群では身体活動量計の解析データの提示とその解説のみを本研究専任看護師が行う。17週間(約4か月)の支援プログラムの提供の有無によって、身体活動量(活動強度別活動時間、身体活動レベル、歩行数)、身体組成(筋蛋白量、体脂肪率)、下肢筋力(足関節底屈力、背屈力)、抑うつ、倦怠感、健康観などの気分状態に及ぼす影響について、2群間の差を比較し効果検証する計画とした。 2.2013年3月現在、促進支援群15例が研究参加登録し、非支援群は倫理審査が通過し実施体制を整えたところであり、2013年9月まで調査期間を延長し、データ収集予定としている。 3.予備調査分析結果および本調査の中間評価から、対象者の活動強度別活動時間では座りがちな生活とされる2Mets未満の時間数の占める割合が1日の7割近くとなり、抑うつや倦怠感の強い者ほどこの傾向にある。化学療法終了後も放射線療法、ホルモン療法が継続される場合がほとんどであり、座りがち生活の長期化による合併症の発症が危惧される状況が認められ、適切な身体活動量を維持していくための個別的な看護支援の必要性が示唆された。
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Research Products
(2 results)