2010 Fiscal Year Annual Research Report
ルーマニア・ブルガリアの農村における持続的発展の危機とその再生の可能性
Project/Area Number |
20401003
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
小林 浩二 岐阜大学, 教育学部, 教授 (30111793)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 貴啓 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (10223158)
呉羽 正昭 筑波大学, 生命環境科学研究科, 准教授 (50263918)
伊藤 徹哉 立正大学, 地球環境科学部, 准教授 (20408991)
飯嶋 曜子 獨協大学, 外国語学部, 講師 (20453433)
小原 規宏 茨城大学, 人文学部, 講師 (40447214)
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Keywords | ルーマニア / ブルガリア / ルカル / マグラ / プロフェソア・イシルコヴォ / ルーラルツーリズム / 生活環境 / 農業協同組合 |
Research Abstract |
本研究は、2000年以降のルーマニアとブルガリアの農村で生じた変化の具体相をつぶさに捉え、農村が直面している深刻な問題とその解決の方向と方法を解明するとともに、地域の多様性を活かした農村の発展の道筋を明らかにすることである。 1)私たちは、昨年3月開催の日本地理学会春季学術大会で口頭発表する予定を立てていた。しかし、東日本大震災により、日本地理学会が中止され、研究発表を行うことができず、予算を執行できなかった。 それゆえ、私たちは独自に昨年度、7月10日(日)に立正大学大崎キャンパスで研究発表会を開催し、これまでの研究成果を共有するとともに、研究課題と今後の研究計画を検討した。 2)ルーマニアにおいては、ルカルとマグラの2集落を中心に調査研究を実施した。これらの集落でルーラルツーリズム、就業形態、土地利用・景観、生活環境、森林の利用と保全等の実態把握を行い、集落の変化と特色、問題・課題を明らかにした。ルーラルツーリズムに発展傾向がみられるものの、地域住民間の格差、景観や環境の悪化・破壊が進んでいることが浮き彫りになった。 また、ブルガリアにおいては、プロフェソア・イシルコヴォの集落を対象にさまざまな観点から調査研究を行い、集落の全体像を浮き彫りにした。プロフェソア・イシルコヴォは、総じて順調な発展を遂げているが、この大きな要因として、この集落に立地する農業協同組合の役割が明らかになった。ルーマニア、ブルガリアの農村の発展にとって重要なことは、地域住民の主体的な活動ならびにその活動を支える財政的援助-EUのリーダーに代表されるボトムアップ型の財政的援助-である。
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Research Products
(22 results)