2009 Fiscal Year Annual Research Report
旧ソ連の原子力開発にともなう放射能災害とその被害規模に関する調査研究
Project/Area Number |
20402001
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
今中 哲二 Kyoto University, 原子炉実験所, 助教 (90109083)
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Keywords | 原子力開発 / 放射能災害 / 原子力潜水艦 / ソビエト連邦 / チェルノブイリ / セミパラチンスク / トムスク / チェリャビンスク |
Research Abstract |
平成21年度は以下の3回の海外現地調査を実施した。(1)2009年6月に研究代表者・今中と連携研究者・川野がウクライナのキエフ市とチェルノブイリ原発を訪問し、チェルノブイリ事故被災者の体験について聞き取り調査を行うとともに、ウクライナ科学アカデミーの原子力専門家と事故原因に関する意見交換を行った。(2)7月月前半に今中が、ロシア・チェリャビンスク市の放射線医学ウラル研究センターを訪問し、テチャ川の放射能汚染と住民の疫学調査の現状について意見交換を行った。(3)9月後半に連携研究者の木村と研究協力者の七沢がウクライナ・キエフ市を訪問し、元チェルノブイリ原発職員のインタビューを行うとともに、放射能汚染地域での農業の実情について調査した。また、2009年5月には今中が、米国ワシントンDCで開催された低レベル放射線被曝に関する国際会議に参加し、セミパラチンスク核実験場周辺村落での被曝評価についてポスター報告を行った。 旧ソ連の専門家には、ウクライナ核問題研究所のSkaletskyに"Doses of Emergency Exposure to the USSR Navy Personnel"、ウクライナ・サイバネティックス研究所のTykhyyに"Atomic Physics and Atomic Industry in Ukraine : Outline of History and Present"、ベラルーシ・合同原子力研究所のMalkoに"History of radiation and nuclear disasters in the former USSR"と題する特別レポートの作成を依頼した。また、チェルノブイリ事故の裁判に関する報告を、研究協力者の平野が日本語に翻訳中である。これらのレポートは随時原子力安全研究グループのホームページに掲載している。
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Research Products
(5 results)