2010 Fiscal Year Annual Research Report
東アジア諸国における労働法整備支援と労働契約法制の展開
Project/Area Number |
20402011
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
藤川 久昭 青山学院大学, 法学部, 教授 (30286223)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
香川 孝三 大阪女学院大学, 国際英語学部, 教授 (20019087)
吾郷 眞一 九州大学, 大学院・法学研究科, 教授 (50114202)
吉田 美喜夫 立命館大学, 法学部, 教授 (70148386)
神尾 真知子 日本大学, 法学部, 教授 (80219881)
新谷 眞人 日本大学, 法学部, 教授 (20405682)
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Keywords | 労働法 / アジア法 / 法整備支援 / 非典型雇用 / 労使関係 |
Research Abstract |
本研究は、これまで蓄積が十分になく、あるいは、一部の国に関する研究にとどまっていた(東南)アジア諸国における労働法働法制整備支援のあり方とその「成果」について、今回、アジア労働法研究会のメンバー全体で、本テーマについて本格的な学術調査を行うものである。これまでの2年間で、各国研究、テーマ研究をほぼ終了し、本年度は成果報告として、国際シンポジウムを企画していた。しかし、われわれ、リーマンショック以降の(東南)アジア諸国における雇用危機の中、非典型雇用の問題が喫緊の課題になったことを踏まえて、急遽、「アジア諸国における非正規労働者」の研究を開始し、平成22年のアジア法学会春季大会においてシンポジウムを組織した。具体的には、非正規従業員の実態を踏まえた問題提起(香川孝三)、非正規雇用と法制度(山下昇)、非正規雇用と社会的保護(押見(斉藤)善久)、東南アジアにおける非典型雇用と移民労働(藤川久昭)、非正規雇用とジェンダー(村岡(神尾)真知子)、韓国における非正規雇用と労働組合(新谷眞人)というテーマを設定し報告を行った(司会は、吾郷真一、吉田美喜夫)。このように本シンポジウムでは、法整備支援によって(部分的に)進展した非典型雇用法制に関する研究を踏まえて、多面的に、アジア諸国の非正規労働者の問題点に迫ることができ、これまでなされてこなかった、アジア諸国における非正規雇用の法的・実務的課題について、研究の先鞭をつけることができた。なお当初企画していた国際シンポジウムについては、青山学院大学大学院法学研究科ビジネス法務専攻人事労務法務プログラムの研究プロジェクトとして、平成23年度中の実施が予定されている。
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Research Products
(14 results)