2009 Fiscal Year Annual Research Report
現代英国の若者の労働市場への移行実態と移行・就労と支援政策の効果に関する実証的研究
Project/Area Number |
20402057
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Research Institution | Soai University |
Principal Investigator |
佐野 正彦 Soai University, 共通教育センター, 教授 (00202101)
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Keywords | 若年労働市場 / 学校から雇用への移行 / イギリス / 継続教育カレッジ / 職業教育 / コーホート調査 / 就労支援 |
Research Abstract |
ロンドン大学教育学部(Institute of Education, University of London)の協力を得て、インナー・ロンドンといわれるロンドン中心部にある4つの継続教育カレッジに学ぶ学生を対象として、離学直前からその後1年間にわたる労働市場への移行プロセスの実態調査の第一回調査を実行した。この調査(2009年5月1日~6月末日まで)では、バーネット・FEカレッジ、イーリング・ハマースミス・ウエストロンドンFEカレッジ、ルイシャムFEカレッジ、タワーハムレットFEカレッジの4つのカッレジの職業コースに在籍し、かつ今年の夏にコースを修了し離学予定であった20歳以下の若者を対象にしたアンケート調査を実施し、285名からアンケートを回収した。 調査では、これらのサンプルに対し、(1)現在の学習状況、また彼ら自身によるカレッジの教育や施設、サポート体制に対する評価や満足度、(2)義務教育終了後の進路選択の時点で、FEカレッジを選択した動機・理由、その選択に対する現在の自己評価、義務教育段階までの学習態度や成績、(3)現在の職業意識、将来のキャリアや就業に関わる希望や計画、さらに(4)彼らの家庭や社会的背景として、親の職業、学歴、居住地域や住居タイプなどを、また日頃の彼らの日常生活や家族との関係などを質問した。回答から、職業教育ルートをたどる若者の特徴や、現在までの彼らの進路選択や意思決定の特徴を明らかにし、それらの特徴の形成に義務教育までの学校経験や家庭的背景(社会経済的階層や社会資本)がどのように関わっているのかを探った。
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