2009 Fiscal Year Annual Research Report
太平洋島嶼における天然有機ハロゲン化合物の生成機構および生物濃縮に関する研究
Project/Area Number |
20404006
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Research Institution | Daiichi University, College of Pharmaceutical Sciences |
Principal Investigator |
原口 浩一 Daiichi University, College of Pharmaceutical Sciences, 薬学部, 教授 (00258500)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 哲也 北海道医療大学, 薬学部, 准教授 (10133216)
小瀧 裕一 北里大学, 海洋生命科学部, 准教授 (30113278)
松原 大 第一薬科大学, 薬学部, 准教授 (60368975)
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Keywords | 海藻 / hydroxy-PBDE / 生物濃縮 / 食物連鎖 / 培養 / 生産菌 / 環境動態 |
Research Abstract |
(1)ベトナム(海洋資源研究所Dr van Thuoc)、フィリピン(水産局BFAR)および沖縄(名護市北部海岸)を拠点に海藻、魚介類の収集を行った。 (2)フィリピン産海藻のうち、Sargassum sp, Jania adhaerensで、高濃度のフェノール性臭素化ジフェニルエーテル(OH-PBDE)およびそのメトキシ誘導体(MeO-PBDE)が生産されることが分かった。それらは種特異的であることから海藻に共生するbacteriaの関与が示唆された。 (3)OH-PBDEは魚介類には取り込まれにくいが、海藻(Jania sp)を捕食するthorny oysterに取り込まれることを明らかにした。Sargassum spでは、dihydroxy-PBDEの脱HBr化によってhydroxy-dibenzo-p-dioxinが生成することが推察された。ほとんどの海藻に臭素化カテコールが存在することが明らかになったが、Halmenia durvilaeiでは種特異的に臭素化ヒドロキノンおよびそのmethoxy体が生産されることが分かった。これらの生物濃縮機構の調査は、フィリピンMasinloc海岸の生物環境が最適であると思われた。 (4)沖縄の海藻(Sargassum sp)ではフィリピン産と類似したOH-PBDE成分が検出された。このため日本人血液(京都大学ヒト試料バンク)を分析した結果、6-OH-BDE47および2,2'-diOH-BB80が検出された。これらは食事(海産物)から摂取したMeO-PBDEおよび2,2'-diMeO-BB80の生体内脱メチル化によるものと考えられ、今後、それらの血液残留性とその生成機構の研究を継続したい。
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Research Products
(6 results)