2008 Fiscal Year Annual Research Report
ハビタット分化と密度依存的死亡の相互作用が熱帯林の樹木多様性維持に果たす役割
Project/Area Number |
20405011
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
伊東 明 Osaka City University, 大学院・理学研究科, 准教授 (40274344)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
名波 哲 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 講師 (70326247)
原田 光 愛媛大学, 農学部, 教授 (40150396)
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Keywords | 国際研究者交流 / マレーシア / 熱帯雨林 / ハビタット分化 / 同種密度依存的死亡 / 種多様性 / フタバガキ / サラワク |
Research Abstract |
1.樹木群集動態:マレーシアサラワク州ランビル国立公園に設置されている大面積調査区(面積52ha)に生育する直径1cm以上の全樹木(約35万本)について、4回目の計測を完了した。測定項目は、既存個体の生死と直径、新規加入個体の樹種、位置、直径である。現在、調査結果のデータベースへの入力を進めている。このデータベースが完成すれば、15年間の膨大な樹木動態データを用いて、密度依存的死亡とハビタット効果に関するより詳細な解析が可能となる。 2.大面積調査区の20×20m格子点に面積4m^2の稚樹調査用サブプロットを計1300個設置した。各プロットに出現する高さ20cm以上の全樹木個体に識別票をつけ、樹種と高さの測定を行った。現在、結果をデータベースに入力中である。密度依存的死亡やハビタットの影響は小さな個体ほど顕著であると期待されるため、この稚樹動態データは本研究にとって極めて重要である。今後数年間、稚樹調査サブプロットを継続して調べることで、密度依存的死亡とハビタット効果が稚樹でも起きているかどうかを解析することが可能になる。 3.フタバガキ科樹木からのDNA抽出:DNAデータベース構築のため、大面積調査区内のフタバガキ科樹木18種の成熟木から葉を採取し、DNAを抽出した。DNAは一部をサラワク森林研究所のDNAライブラリーに保管し、解析のために一部を日本に持ち帰った。
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Research Products
(6 results)